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『おおい!狼が来たぞー!』 少年は嘘をついた。 『狼が来たぞーい!』 何度も何度も嘘をつき続けた。 『た、大変だ!狼が…!今度は本当だよ!信じてくれよ!』 そして破滅した。 800,800,800,800,800,800,800,800,800,800,800,800,800,800,800,800 「なんだよ…なんなんだよ、これは!」 上空の不気味な月を見上げながら、褐色で長髪の男性が怯えていた。 無理もないだろう。 現在のその見た目こそ成人男性であるが、その中に宿る精神はまだ少年なのだ。 「はは…嘘ばっかついて、罰が当たるにしたって…ここまでするかよ」 少年は、元の世界では羊飼いをしていた。 しかし、平穏な毎日に退屈していた羊飼いの少年は、とある遊びを思いついた。 町の大人たちに向かって、「狼が来たぞ!」と叫ぶ遊びを。 羊飼いの少年の言葉を信じた大人たちは、慌てて少年の牧場へ殺到する。 そして騙されたと知って憤慨して帰っていく。 そんな大人たちを面白がった羊飼いの少年は、何度も何度も同じことを繰り返した。 だが、そんなある日、羊飼いの少年の前に本当に狼が来た。 羊飼いの少年は必死に大人たちに助けを求めたが、大人たちは「どうせ嘘だろう」と、誰も相手にしてくれなかった。 そして羊飼いの少年は、大切な羊をすべて失ってしまった。 「優勝者はどんな願いでも叶えられる…」 魘夢という女が話していた言葉を思い出す。 正直、胡散臭いことこの上ない。 あの女が自分のような嘘つきだって可能性もある。 だけど…もし本当に願いが叶うと言うのなら。 「俺は…過去に戻ってやり直したい…!」 嘘偽りない本音が、羊飼いの少年の口からこぼれる。 嘘をつかなければ、あの日大人たちは狼を退治してくれた。 羊たちを失うこともなかった。 今度こそ正直に生きて、やり直したい。 少年はデイパックの中身を確認し、肉体のプロフィールが載っているというタブレットという未知の道具を慣れない手つきで操作した。 この肉体は、ティッツァーノという名前らしい。 彼はスタンドと呼ばれる異能を持っており、その能力は… 「『トーキング・ヘッド』…!?嘘をつかせる能力…!?」 まるで自分の過去を皮肉ったかのような能力に、少年は愕然とする。 「ふざけるなよ…嘘であれだけひどい目にあった俺に、嘘をつかせろってのかよ!?」 それは、かつての過ちを繰り返すかのような蛮行と言えた。 嘘をつくのは自分じゃなくて他人とか、そんなのは屁理屈だ。 この能力を使うのはかなり気が引ける。 (でも…俺は、それでも…!) しかし同時に、羊飼いの少年は知っていた。 嘘というものの恐ろしさを。 嘘をついたものに待っている破滅を、その身をもって知っていた。 この能力が非常に強力な武器になるということを、痛いほどに知ってしまっていた。 「いい子ぶってんじゃねえ…!俺はもう汚れちまったんだ!自分の気持ちに嘘をつくな!過去に戻ってやり直す…それが嘘偽りない、俺の願いだろ!」 決意の言葉と共に、羊飼いの少年の背後に不気味な化け物…【トーキング・ヘッド】のスタンドビジョンが現れた。 嘘を利用して破滅した羊飼いの少年は、再び噓を利用する。 嘘偽りない、願いの為に。 【羊飼いの少年@イソップ童話「嘘をつく子供」】 [身体]:ティッツァーノ@ジョジョの奇妙な冒険 [状態]:健康 [装備]:なし [道具]:基本支給品、ランダム支給品1〜3 [思考・状況]基本方針:優勝して過去をやり直す [備考] ※参戦時期は狼に羊を全て食べられた後です。 ※名簿上の名前は「羊飼いの少年」ですが、後続の方で本名を自由に設定してもらって構いません。 76 誰!? 投下順に読む 78 命にふさわしい
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見渡す限りの軍勢、軍勢、軍勢、軍勢、軍勢、軍勢、軍勢、軍勢、軍勢、軍勢。 地平線をも埋め尽くすようなニコニコゆかりの兵士、兵士、兵士、兵士、兵士、兵士、兵士、兵士、兵士、兵士。 壮大なその軍勢を率いる主えーりんことC.M.超展開はデフォなのか?は今まさに突撃の合図を出そうとしていた。 あの無類の強さを誇る地図氏と張り合った集団が今この空間に所狭しと展開している。 そしてそんな絶望的な状況に陥っているのが静かなる ~Chain-情~と衝撃のネコミミストの二人。 さすがに歴戦をくぐり抜けてきた二人でもこの軍勢を相手にするのは無謀という他なかった。 だが素直に足止めされるかと言われれば、そうも言ってはいられない。 七氏の発言と状況から見るにあの龍の向かった先で『孤城の主』に匹敵する惨劇が繰り広げられるのは明白だ。 そんな状況でこんな所でのんびり足止めを食らっている場合ではない。 そうなると自然とこの軍勢を倒さないといけないのだが、果たして倒す事ができるのか。 そもそも倒せたところで『孤城の主』に間に合うのか。 不確定要素は山のように浮かんでくるが、そんな弱気な考えをするような二人ではなかった。 仲間を失う痛みを、守れなかった悔しさを、誰よりも知っている二人だからこそ足止めされる訳にはいかなかった。 「ネコミミストさん、転移魔法は……」 「だめです。亜空間内だから通常空間とのアクセスはできないみたいです」 「つまりここから脱出するには――」 「――目の前の敵を倒さないといけないみたいですね」 絶望的な状況にもかかわらず二人の目には輝かしい光があった。 二人にはここで諦めるという選択肢など存在しない。 Chain-情はすっかりおなじみとなったゴールド・エクスペリエンスを出現させて戦闘態勢を整える。 さらにその手には亜空間形成の影響で紛れ込んだ剣、学校跡に放置されていた永遠神剣『冥加』が握られている。 ネコミミストも両手に二本一組の刀であるマテリアルブレードを構え戦闘態勢を整える。 さらにその手にはいつでも衝撃波を発射できるように力が溜められている。 二人に迷いはない。 二人が狙うは目の前の軍勢の打倒、そしてここからの早期脱出。 「…………」 えーりんが請け負った内容は「二人を数時間、最低でも放送直後まで二人をここに足止めさせておく」事である。 だがここで手を抜いてことに当たれば、任務の遂行は難しい。 ある程度本気でかからなければ、万が一にでも突破されかねない。 えーりんが狙うのは圧倒的な物量による長期戦。 そして戦いの火蓋は切って落とされた。 ◆ ◇ ◆ ◇ Chain-情のゴールド・エクスペリエンスが軍勢を薙ぎ倒していく。 懐に近づいてきた敵には手に構えた『冥加』で斬撃を食らわしていく。 ネコミミストはマテリアルブレードで軍勢を斬り払っていく。 離れた所にいる敵には手に溜めた衝撃波を食らわしていく。 えーりん率いる軍勢は殴られ、斬られ、宙に舞っていく。 しかしその数は一向に減る様子を見せなかった。 地図氏にダメージを負わされたとはいえ、まだまだその威容は全く衰えてはいなかった。 先の戦いは地図氏だからこそできた事であって、他の人に真似できるような芸当ではない。 結果、戦いは長期戦の様子を見せていた。 「このおおぉぉ! これじゃあキリがない。どうしたらいいんだ!」 「はああぁぁ! なんとか隙を見つけて転移するのが一番いいんですけど、この亜空間じゃ!」 打開策を探りながらも敵を倒す手を休めない二人。 Chain-情は手持ちのパンやらCDやらカエルも総動員しているが、焼け石に水の状態であった。 ネコミミストは不死者ゆえにかなり無茶な突撃を繰り返したが、こちらもあまり効果はなかった。 この現状を見て最早目の前の敵を全員倒すなどという考えは破綻しかけていた。 そうは言っても亜空間内から脱出も不可能という状況では打つ手がない。 二人の奮闘も虚しく時間と体力だけがじわじわと減っていく。 二人の気持ちは焦るが、そのような事で状況は一切改善しない。 「せめてこの空間に穴でもあったら……」 そこでChain-情はふとある作戦を思い付いた。 このままでは埒が明かない事は火を見るよりも明らかだった。 彼の顔には一瞬だけ迷いの表情が浮かんだが、すぐに何かを覚悟したような表情に切り替わった。 「ネコミミストさん! 少しでいいです、時間を稼いでください! 僕がこの空間に穴を開けてみます!! 穴が開いたら急いで転移を!!」 「Chain-情!?……わかりました!!」 Chain-情の時間を稼ぐために単身で軍勢に挑んでいくネコミミスト。 無数の敵が近付いてくるや否や全身に力をこめて渾身の衝撃波を解き放つ。 その一撃でChain-情には作戦を実行するだけの十分な時間が与えられた。 既に彼のスタンドであるゴールド・エクスペリエンスの右手は眩い黄金の光に輝いている。 彼が今から使う技は『ビッグバン・パンチ』 それは自らの命を全てスタンドに注ぎ込んで放つ静かなる ~Chain-情~の最終奥義。 前に使った時はフラグビルドのおかげで不発に終わって生き延びたが、今度はそうもいかない。 今はそのフラグビルド――自分の愛する彼女がいない。 だから自分のする事を止める者はいない。 それでいい、とChain-情は心から思う。 このままではジョーカーの思い通りにことが運んでしまうからだ。 「そんな事にさせてたまるか!! 仲間がいなくなるのはもう御免だ!! そんな筋書き、反逆してやる!! うおおおおおぉぉぉぉおおおおおぉぉぉぉぉ!!!!!」 もう止まれない。 霧の結界へ向けて勢いよく突っ込んでいく。 狙うは唯一点。 叩きつけるは命を賭したこの拳。 「いっけえええええぇぇぇぇぇ!!!!!」 Chain-情のビッグバン・パンチが結界にぶちこめられる。 あり得ない程の衝撃が結界内の者に響き渡る。 そして命を賭けた一撃は―― 「今だ!! ネコミミストォォォォォ!!!!!」 無形のはずの霧に見逃しようもない穴を作っていた。 それを確認するや否やChain-情はゆっくりとその場に倒れ伏した。 ◇ それはこの空間から逃れられるチャンスだった。 ネコミミストもChain-情の奮闘を無駄にしないためにもすぐさまクラールヴィントの強制転移魔法を発動させようとした。 そしてそこで気づいてしまった。 力尽きたように地面に倒れ伏すChain-情の姿に。 「Chain-情ぉぉぉぉぉ!!!!!」 思わず駆け寄りたい衝動に駆られたが、何とか踏み止まる事ができた。 自分が今勝手な事をすれば、Chain-情の努力は無駄になってしまう。 今すべき事は早くここから脱出して、『孤城の主』を阻止する事だ。 一緒に脱出した後に様子を見ても遅くはないはずだ。 「待っててChain-情。強制転移魔法発――――」 「……させない……」 しかしその生じた隙を見逃すほどえーりんとその軍勢は甘くはなかった。 転移魔法を発動させようとするネコミミストにニコニコの戦士が猛然と襲いかかってくる。 「くっ!? これじゃあ――」 軍勢に邪魔されて強制転移が発動できないネコミミスト。 ふと見ると、Chain-情が命を賭けて作ってくれた穴がさっきより小さくなっているのが目に映った。 結界に自動修復作用でもあるかのように見る間に穴が小さくなっていく。 Chain-情がせっかく作ってくれたチャンスを無駄にはできない。 そう言わんばかりにネコミミストは周りの敵をマテリアルブレードと衝撃波で吹き飛ばしていく。 そして改めて強制転移を発動させようとしたが―――― (だめだ。この大きさじゃ通常の転移は無理。 ……そんな!? Chain-情が必死に作ってくれたのに…… 無駄になんてさせない!!) そうだ。彼の命を賭けた努力をこんな事で終わらせてはならない。 通常転移が無理ならせめて―――― 「旅の鏡!!」 座標軸をきちんと設定している時間はない。 この近くで役に立ちそうなものを引き寄せる。 ネコミミストは切なる思いを込めて旅の鏡で通常空間にアクセスをかける。 「……無駄……」 だがその行動をも阻止するべくえーりん率いる軍勢がネコミミストに襲いかかる。 だが今度はネコミミストのほうが僅かに間に合った。 おそらくさっきより軍勢との距離が開いていた事が幸いしたのだろう。 そして旅の鏡によって何かを手に入れる事ができた。 「くっ! これでぇぇぇ!!!」 引き寄せたものに望みを賭けてそれを振りかざす。 手に掴んだものはどこかで見覚えのあるような黒い箱のような物体。 そこそこ硬く武器として使えなくもないが……ん!? これってもしかして―― 「PS2?」 そう、それはPS2の本体であった。 正確に言えば、D-4に放置されていたPS2ソフト「スーパーロボット大戦OG外伝」&PS2本体。 もちろんそのようなものがこの状況を打開する手立てとなるはずもなく―― バキンッ たちまち軍勢によってスクラップと化してしまった。 そしてたび重なる強引な転移の行使と戦闘の影響でネコミミストの体力はもう殆ど残っていなかった。 今でさえ立っているだけでもフラフラな状態だ。 それでもネコミミストは諦めずに圧倒的な戦力に立ち向かった。 だがそれも少しの間でしかなかった。 さっきはChain-情と二人がかりでなんとか耐えていたが、体力も限界でChain-情も戦闘不能な現状では持ち堪える訳がなかった。 不死者とは言え筋肉の疲労速度が回復速度を上回れば、限界は来る。 「……確保……」 ついにネコミミストは軍勢に取り押さえられてしまった。 その軍勢も最初より数を減らしたが、まだまだその光景は圧巻である。 ネコミミストは両手両足を無数のニコニコの戦士にがっちりと掴まれ、身動き一つできない状況に陥った。 なんとか逃れようと必死に抵抗を試みるが、もう衝撃波を打つ余力も残っていない。 大局的に見れば、えーりんの目的はほぼ達成されたようなものであった。 「離しなさい! このっ!」 だがネコミミストは諦める訳にはいかなかった。 散っていった仲間のためにもここで諦めるなど断じてできなかった。 必死に抵抗するネコミミストを見て、えーりんはある行動に出た。 「……没収……」 「え!? ちょっと何を!?」 ネコミミストがこれ以上抵抗できないといっても油断はできない。 まだ放送まで若干時間がある。 『孤城の主』が終わるまでにはまだまだかかりそうだ。 ここは一つ抵抗される術を全て奪っておこう。 そう考えたえーりんはネコミミストのクラールヴィントを奪い取る事にした。 これさえ取ればネコミミストができる事など高が知れている。 それに…… 「……騎士甲冑が解除されたら……裸……」 「な、なんでそれを!?」 そうなのだ。 ネコミミストが来ていた服はデビルシャリダムとの戦闘で使い物にならなくなっていた。 なので、今ネコミミストのバリアジャケットの下は生まれたままの赤裸々な姿なのである。 えーりんはクラールヴィントを外す事によってネコミミストの戦力ダウンを狙うと共に精神的なダメージも見込んでいるのだ。 いくらロワの参加者でマーダーキラーを目指しているとはいえ、突き詰めれば自分と同じ女性である。 この大観衆の中で裸にすれば抵抗する気も失せると、えーりんはそう考えたのだった。 そしてそれは今まさに実行されようとされていた。 「……ひっ……いやっ……そんなっ……」 「……これは決定事項……あなたに拒む権利はない……」 えーりんの手がネコミミストの指にはまるクラールヴィントにかかる。 ネコミミストは今まで以上の抵抗を試みた。 今――騎士甲冑でもバリアジャケットでもどちらでも関係ないが――デバイスが奪われれば、その瞬間自分はあられもない姿を軍勢の前に晒す事になるだろう。 そのような事態、乙女として堪えられる仕打ちではない。 だが現実は非情である。 もうカウントダウンは既に始まっている。 さすがのネコミミストもこの異常事態に恐れを抱き始めた。 「……ぐっ……」 「……観念したほうがいい……もうこの空間にあなたの仲間は――――」 「ここにいる」 「「!?」」 その声は本来ならもう聞こえるはずのないものだった。 なぜならその声は既に力尽きたはずの―― 静かなる ~Chain-情~のものだったのだから―― ◇ (僕はここまでか……) ビッグバン・パンチを放って力尽きたChain-情は眠りにつこうとしていた。 自らの命を全て注ぎ込んだ一撃を放ち終わった身体にはもう何も残っていなかった。 後はもう静かに死が自分を連れていくのを待つだけ。 結局誰も救う事が出来なかった。 それだけが心残りだ。 だがそれも仕方ない。 自分はもう死ぬのだから。 (本 当 に そ れ で い い の か) いいわけがない。 何もしないまま終わったら、いままで自分のために命を投げ出してくれた人々はなんだったというのだ! このままじゃ終われない! 終わってたまるか! そんな弱気な考えには全力で反逆する! 身体が動かない? 力尽きた? もうじき死ぬ? そんなの関係ない。 大事なのは今自分が何をしたいか! 何を望むか! それが一番大切な事じゃないのか。 僕はもう仲間を失いたくない。 今の仲間も、これから出会う仲間も、失いたくない! 僕が必ず救ってみせる! ふと気付くと黒い破片と共に荘厳なベルトが手元に転がってきた。 ネコミミストは急いで取り出したために気付かなかったが、実は旅の鏡で引き寄せたものはPS2一式ともう一つあったのだ。 そしてもう一つのもの、それがオーガドライバーであった。 Chain-情は無い力を振り絞って必死にベルトに手を伸ばしていく。 その光景はあまりにスローリーだが、着実にベルトと手の距離は縮まっていった。 力尽きたと誰が決めた? 身体が限界だと誰が決めた? そんな道理なんて僕の無理で押し通してみせる!! 後10㎝……6㎝……3㎝……1㎝…………届いた。 不思議なベルトだった。 ベルトが持つ力の強大さが伝わってくる。 それゆえにこれを使用した際のリスクもわかった。 これは人の身には余る代物だ。 だからなんだ。 見るとネコミミストが敵の軍勢に捕らえられている。 それを見た瞬間、自分の中で何かが吹っ切れた。 今僕がしたい事、それは目の前の仲間を命を賭けて助ける事だ!! だから言ってやった。 聞こえるように宣言した。 「ここにいる」 そう告げたChain-情の周囲と目の奥には緑のスパイラルが渦巻いていた。 それは『螺旋力』 なぜ彼が『螺旋力』に覚醒したのかは定かではない。 ただ、ここに一つの推論がある。 Chain-情はこのロワの初期から素晴らしきフラグビルドと行動を共にしてきた。 彼女の姿はアニロワ2ndでいち早く『螺旋力』に目覚めた小早川ゆたかだ。 それに螺旋力と縁の深いコアドリルが近くにあり、それによる転移もたびたび体験していた。 それらが密接に影響しあったのだろうか。 確証はない。 唯一つ確かな事は、Chain-情は『螺旋力』に覚醒したという事実だけである。 ◇ (……ありえない……) それはえーりんの偽らざる思いだった。 彼は確かに命が尽きたはずだ。 万が一にも生き延びていたとしても、立ち上がる事や、ましてやあのように力強く話す事など不可能なはずである。 えーりんは自分の目の前で起きている事が理解できなかった。 「もうたくさんだ」 Chain-情の悲痛な叫びが空間に響き渡る。 だがその声は命が尽きかけの人とは到底思えないほどしっかりとしたものだった。 「僕は今までたくさんの人を失ってきた。 救えるはずの命もあったはずなのに、僕は救う事が出来なかった。 もうこれ以上は御免だ。 仲間が傷つくのを、死んでいくのを、もう黙って見ているのはいやなんだ!! もう仲間に手は出させない。 今も、そしてこれからも、僕が守るんだ!!!」 「……では……素直に足止めされてほしい…… ……そうすればこの娘も、あなたも無事……」 「でもそれじゃあ『孤城の主』は防げない。 どこかで仲間になったかもしれない人が死んでいくのは耐えられないから」 「……では、どうする……」 「決まっている。君達を倒してネコミミストを救い出す。 そして『孤城の主』を止めてみせる。 今この命を賭けて……僕が……救うんだ」 オーガフォンに電子音と共に0のボタンが三度押される。 ――Standing By―― 準備は整ったとばかりにベルトに携帯をセットして―― 「変身」 ――Complete―― その声と共にChain-情の身体には黄金のフォトンストリームが形成され、一人の戦士が生まれた。 右手には専用武器オーガストランザーが、左手には永遠神剣『冥加』が握られている。 そしてChain-情の背後にはスタンドのゴールド・エクスペリエンスがそびえ立っている。 「……攻撃開始……」 えーりんはChain-情の危険性を勘で感じ取り、ネコミミストを押さえつける人数を残して残りの軍勢を全てChain-情にぶつけさせた。 どれだけの力を得ようと、この無数の軍勢に敵うはずがない。 二度の戦闘で幾らかダメージを負っているとはいえ、その威容はいまだ衰えていない。 放送までまだ間がある。 ここで自分が突破されたら、今まで苦労が水の泡になる。 ジョーカーのプライドに賭けて、ここはなんとしても足止めをしなければならない。 そんな心境による全軍突撃命令だった。 それは圧倒的という他なかった。 「……理解不能……」 えーりんはもちろんのこと、捕らえられているネコミミストも目の前の光景がにわかには信じられなかった。 Chain-情の力は圧倒的であった。 右から襲い来る軍勢はクリムゾンスマッシュ並みの威力を秘めたオーガストランザーの一振りで消滅させられた。 左から襲い来る軍勢はオーラフォトンブレイク並みの威力を秘めた『冥加』の一振りで消滅させられた。 そしてそれ以外から襲い来る軍勢にはゴールド・エクスペリエンスがその拳を容赦なく浴びせかけた。 見る間にあれほど威容を誇っていた軍勢は最初の3分の1ほどに減っていた。 まさに阿修羅すら凌駕する存在とでもいうべき光景か。 とうのえーりんにとっては冗談では済まされない光景であった。 「ネコミミストは、仲間は、必ず、救ってみせる!!」 Chain-情の持つ二振りの剣、オーガストランザーと『冥加』、それにゴールド・エクスペリエンスがさらに輝きを増していく。 まるでChain-情の命を燃やしているかのように輝いていく。 「オーガ――」 「オーラフォトン――」 「ビッグバン――」 さすがのえーりんもことの深刻さを感じ取って残りの軍勢を一か所に集める。 この技が結界に当たったら、間違いなく結界は崩壊する。 そんな感じがしたのだ。 拘束から逃れたネコミミストも安全地帯まで退避する。 それを見たChain-情は自分の目的が一つ果たされた事を理解した。 そして結界と残りの軍勢に向けて全力の一撃を打ち放った。 「――ストラアアアアアァァァァァッシュ!!!!!」 「ノヴァアアアアアァァァァァ!!!!!」 「パアアアアァァァァァンチ!!!!!」 三つの光の奔流が一つになり、えーりんと軍勢を飲み込んでいく。 そして、それだけでは全く勢いは衰えず、霧の結界へと突き刺さっていった。 辺りは光と風と振動の三重奏で埋め尽くされた。 ◆ ◇ ◆ ◇ それが収まった後にE-5に立っていたのは、三人だけだった。 静かなる ~Chain-情~、衝撃のネコミミスト、C.M.超展開はデフォなのか?の三人。 あれほどいた軍勢は全て消滅していた。 さらにえーりんもかなりのダメージを食らっているようだ。 そして結界も破壊され、空には星が見えていた。 中でも一際輝かしい星がこの地で散っていった書き手を悼んでいるようだった。 「さあどうする。もう君の軍勢は――」 「……最低限の役目は果たした……私の役目はここまで……」 「どういう事ですか!?」 「……言葉の通り…… ……それとこんな事態は想定していなかった……」 そう放送はもう既に流れ終えた後だった。 最低限の責務は果たした。 だから虎の子の軍勢無き今自分は帰還するべきだ。 そう判断したえーりんは本拠地に送還されていった。 結界開放に伴うオート機能によるものだった。 「今の言葉は?」 「ネコミミストさん」 「……Chain-情」 ネコミミストの目の前には変身を解いたChain-情の姿があった。 見た目は何も変わりないのに、なぜか心がざわついた。 「あの、大丈夫ですか?」 「ええ、まあなんとか。 でも体力がスッカラカンで動くに動けないかな」 「ならこれを使ってください」 そう言ってChain-情が差し出したのは永遠神剣『冥加』だった。 だが幾度の激戦をくぐり抜いただけあって、もうボロボロの状態だった。 「これはもう剣としては使えませんが、魔力代わりに使えるはずです。これで回復魔法を使ってください」 そうして言われた通りに『冥加』を砕くと、魔力が溢れてきた。 そしてそれを取り込み魔力が回復したところで、自身に回復魔法を行使して戦闘の疲れはなくなった。 「よし! 次はChain-情の番――」 「僕はいいです」 「へぇ!? なんで?」 「……すいません、ネコミミストさん。 偉そうなこと言った、の……に……」 その言葉を言い終わらないうちにChain-情はネコミミストに倒れるようにもたれかかった。 その身体は驚くほど軽かった。 「ちょっとChain-情!? しっかりして!! Chain-情!! そうだ、回復魔法で――」 「無駄ですよ。少し無理をしすぎたみたいです」 「そん、な」 本来なら使ったら命はないはずのビッグバン・パンチ。 選ばれたオルフェノク(またはそれに準ずる力の持ち主)以外は耐えられない仮面ライダーオーガへの変身。 永遠神剣の大威力の技の過剰使用。 どれか一つでも使用すれば、生身の身体では耐える事は不可能な諸行ばかりである。 Chain-情がこれらの諸行に今まで耐えられたのは強い信念と螺旋力の賜物と言っても過言ではない。 だが、それでもやはり完全に耐えきる事はできなかった。 僅かな戦闘ならいけたのかもしれない。 だがあのような全力での戦闘にはどのような人も耐えられるはずがない。 Chain-情の身体は今度こそ戻れないところまで来てしまっていた。 ネコミミストの目からは大粒の涙が溢れていた。 「私が……私が、もっと……しっかりし、ていれば……」 「そんな事は、ないよ。君は、よくやった。 ネコミミストさんがいたから……僕は……頑張る事が、できたんだ」 「……Chain-情ぅぅ」 「だから、あんまり背負い、込まないで、ほしい。 君は……もうたくさんの人の想いを……受け継いでいる。 だけど、一人で背負いこまないで……仲間と一緒に……背負えばいい……」 それはネコミミストと会った時からChain-情が思っていた事だった。 自己紹介の後、お互いのこれまでの事を話し合った。 そして自分と彼女が同じ境遇にいる事がわかった。 だからこそわかった。 彼女は本当に多くのものを背負っている。 それは非常に素晴らしい事だが、反面ふとした拍子に折れてしまう危険性を秘めていた。 だからこそChain-情は彼女を支えてあげたかった。 同じ立場にいる人間として……結局それは叶わなかったが…… 「さあ行くんだネコミミストさん。 まだ見ぬ仲間が……救いを求めている……はずだから……」 「……Chain-情……」 「それと……君に一つ言っておきたい事がある。 『孤城の主』は、アニロワ1st屈指の大決戦、アーカードと11人のキャラによる……壮絶な乱戦だ。 おそらく条件はほぼ一緒だろう……となると……マーダーポジションのアーカード役は……」 「地球破壊爆弾No.V-7」 「ああ、君の話から察するに……まず間違いないだろう。 たぶんこのロワが始まってから、完結に向けて……マーダーとして闘争を、振り撒いていたんだろう。 違うって信じたかったけど……甘かったよ。 そこで頼みたいんだ。 身勝手な事はわかっている。背負うなって言っておきながら、結局また一つ背負わせてしまうんだから」 「……なんですか?」 「これ以上被害が出る前に君が地球破壊爆弾No.V-7を倒してくれ」 「でも……私なんか……」 「いいや、君はもう十分に強いよ。 それは僕が、保障する」 「Chain-情……ありがとう。 ……その頼み、引き受けたわ」 「感謝するよ…… あ、そうだ。これを君に持っていってほしい。 スタンドのディスクは……ボロボロで使い物にならなくなったけど、これなら…… それに不死者の君なら……これにも耐えられるはずだ」 そう言ってベルトを受け渡すChain-情。 ネコミミストはそれを大事に受け取った。 ベルトは妙に手になじんだ。 「よかった……君を持ち主に認めたみたいだね。 これで僕も……ひと、あん、しん……」 「Chain-情ぉぉぉぉぉ!!!!!」 既にボロボロ泣いているネコミミストを見て、Chain-情は最後の力を振り絞って檄を送る。 「行くんだ!! ネコミミスト!! 君はここで立ち止まる人じゃないだろ!! 仲間の遺志を継いで、這い上がるんじゃなかったのか!! それが、生き残った人間の使命だろ!!」 その言葉を聞いてネコミミストは気持ちに区切りを付け、ゆっくりと立ち上がった。 その目には熱いものがあった。 「……それでいいんだ……ネコミミストさん。 君の行く先に幸有らん事を……」 それっきりChain-情は目を開ける事はなかった。 それを見たネコミミストはまた泣きそうになったが、自分のすべき事を思い出しその場を去った。 「この命、今賭けなくていつ賭けるっていうんです!!」 ◆ (みんなごめん。 今度こそ僕死ぬみたいだ。 でも後悔はしていない。 最後にネコミミストを救う事が出来たんだから、満足さ。 でも死んだら、フラグビルドに怒られるな。 なら謝ろう。何度も謝ろう。 そして今度こそ伝えよう) 今ここに一人の書き手の若き命が散った。 それを照らすのは夜空に輝く一際明るい星――主催本拠地の光。 それはまるで彼の死を心から悲しんでいるようにも見えた。 (伝えよう。君の事を愛しているって……) 【静かなる ~Chain-情~@アニロワ1st 死亡】 ※ゴールド・エクスペリエンスのDISC@漫画ロワは激戦の結果、使用不能となりました。 ※E-5にあった『冥加』は砕かれました。 ※レインボーパンwith謎ジャム@ギャルゲロワ、CD『ザ・ビートルズ』、カエル×3はChain-情の最後の一撃で消滅しました。 ※PS2ソフト「スーパーロボット大戦OG外伝」&PS2本体は破壊されました。 ※Chain-情の最後の一撃で主催本拠地がさらに露出しました。目を凝らせば、見えるかもしれません。 【夜】【E-5 学校消滅跡】 【衝撃のネコミミスト@アニロワ2nd】 【装備】:マテリアルブレード@テイルズロワ、クラールヴィント@アニロワ1st、バリアジャケット 【所持品】:支給品一式×3、拡声器、オーガドライバー(オーガストライザー付属)@ライダーロワ 【状態】:不死者化、深い悲しみ、強い決意 【外見】:バリアジャケットの白いリボンドレス。 【思考・行動】 基本:前に……進む! 1:あの龍の向かった先に向かう。 2:『孤城の主』を食い止める。地球破壊爆弾No.V-7を倒す。 3:スクライドの遺志を継ぎ、牙なき人の剣になる。積極的にマーダーキラー路線。 4:熱血王子と再会したら、今度こそ彼を止める。 ※衝撃波を使えます。掌からだけでなく、足の裏からも出せるようになりました。 ※「大あばれ鉄槌」を幼女好きの変態と勘違いしています。 ※シャリダムを通じて幻夜の死体を喰い、その記憶と知識と経験を得ました。 また、ブックがロワに来てからシャリダムが生まれるまでの経緯を体験しました。 ※自分が主人公、そして黒猫という単語に引っかかっているようです。 ※第三回放送を聞き逃しました。 【夜】【???】 【C.M.超展開はデフォなのか?@ニコロワ】 【状態】:ダメージ大、主催本拠地に帰還中 【装備】:なし 【道具】:不明 【思考】: 基本:主催者側の人間として活動。参加者の抹殺。 1:帰ってニコニコ ※容姿はえーりん!えーりん!何故か無口なようです。 ※ニコニコ動画に存在する動画ゆかりの技を全て使えます。 ※少数に限りニート軍を現実に召還できます。 ※えーりんが無事な限りは、蓬莱の薬で兵士は超スピード回復します。(ただいま全滅中、回復に時間がかかります) 244 くろいひとたちはこよいもたのしそうです。 投下順に読む 246 蟻地獄な僕たち 244 くろいひとたちはこよいもたのしそうです。 時系列順に読む 246 蟻地獄な僕たち 241 封印一度 静かなる ~Chain-情~ 241 封印一度 衝撃のネコミミスト 253 ようこそルナティックパーティー(前編) 241 封印一度 C.M.超展開はデフォなのか? 252 月に吠える者
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今日 - 合計 - めざせ!トッププロ グリーンに賭ける夢の攻略ページ 目次 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 名前 コメント 選択肢 投票 役に立った (0) 2012年10月09日 (火) 15時52分28秒 [部分編集] ページごとのメニューの編集はこちらの部分編集から行ってください [部分編集] 編集に関して
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投稿日: 02/07/08 15 19 00037 能力名 賭けるのは命!(デット・オア・アライブ) タイプ 条件強制 能力系統 未記載 系統比率 未記載 能力の説明 術者と対象者の間で賭けを行う。 賭けの内容はどんなモノでも良い(例:サイコロ等に限らず、どんなモノでも賭けの対象となる) その賭けにより、術者が勝てば敵が死ぬ。術者が負ければ術者が死ぬ。 もちろん、敵や術者の強さや能力は関係無く負けた方が確実に死ぬ。 制約\誓約 - 備考 - レスポンス ダービー系 一生使わないんじゃ…? リスクが高すぎる。命の安売りはクラピカだけにしとけ。 賭けるものを自由にするだけで幅のある能力になるのになあ… 他人への応用ってのが巨大なリスクに対する逃げに見える。 類似能力 コメント すべてのコメントを見る 未記載 条件強制
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パンナコッタ・フーゴは、デイパックを背負い月明かりに照らされる小道を黙々と歩いていた。 月明かりの為だけとも思えない青白い顔に張り詰めた表情を浮かべている様は、見知らぬ地を彷徨う迷い子のように不安げにも見える。 ――また、どこかで何かが起こっている。 遠く遠く、か細い音が聞こえてくる。様々な方向から時折響いてくる音は、いつだってフーゴの不安をいや増させた。 いっそ確認しに走り出したくもあったが、『彼』から何の連絡も来ない以上、勝手に目的を違えるわけにはいかない。沈黙は、目的に変更がないことの表れだ。 ――コロッセオの近くに、ジョジョの味方だったはずの人間がいる。 『彼』――カンノーロ・ムーロロのその情報を信じて、フーゴはひたすらにコロッセオを目指した。 あるはずのない建物が入り乱れて作られた異常な町の入り組み具合には辟易させられたが、ともすれば黙考に浸ってしまいそうになる現在、それがある意味ありがたかった。 懐に忍ばせた二枚のカードは、支給品の確認を促したことを最後に沈黙を保っている。 ムーロロとのスタンド越しの会話を終えて広場の店から出る前に、フーゴは助言に従って自身のデイパックを確認した。 水、食糧、懐中電灯、地図その他――特筆すべきは、紙の中から出てきた『ナイフ』と『地下地図』。 ナイフには『DIOの投げナイフ半ダース』とメモが付けられていた。ごくシンプルなそのナイフを、フーゴは一本だけベルトに挟んで上着で隠すように忍ばせている。 闇に紛れてどんな輩が潜んでいるかわからない以上、能力に頼らない最低限の抑止力があるのは有用だと思うべきなのだろうが、付けられていた名前の皮肉さがそれを躊躇わせた。 『地下地図』に関してはムーロロへの譲渡も考えたが、折を見て書き写し、彼の『見張り塔』に預けるという手段も使えると判断したため、とりあえずは己で持っておくことにした。 なんであれ、手持ちの選択肢は多いに越したことはない。その程度の思考は、ムーロロとの会話と時間を置いたことで取り戻せていた。 ――既に死んでいるはずの人間が、いる。 情報は、何よりも強力な武器になり得る。だが、大きな落とし穴にもなり得る。 情報の真贋を見極めるには、近づき、実際の感触を確かめる他ない。十篇の読誦より、一篇の書写。そこに何が待ち受けていようとも、実際にこの目で見なければわからない。 ――以前の情報が、間違っていた? 奇妙な言い回しになるが、間違いが真実であれば――それは希望なのだろう。きっと、おそらく。心に淀み凝った絶望、その一片を吹き晴らす一筋の希望。それはなんと甘美な妄想だろう! ――いや、考えるな。今はまだその時じゃあない。 歪んだ希望に期待を膨らませすぎれば、裏切られたときに心は砕けて散るだろう。 何よりも硬いダイヤモンドが、一筋の傷から砕けるように。 ふと気づけば、遠目にもコロッセオの威容が見えてきている。フーゴは少しだけ息を吐いて、僅かに歩みを早めた。 ◆ カンノーロ・ムーロロは、『亀』の中で座り込んだまま、目まぐるしく変わる状況の把握に努めていた。 オール・アロング・ウォッチタワー――『劇団見張り塔』の名の通り、ムーロロのスタンドは彼が望むとおりに情報を齎してくれる。 だが、フーゴと接触を計った時点での情報、それの整理もままならぬうちに、状況は急流を下るように変化している。予想以上のスピードだった。 ――北、化け物同士が交戦中。能力はどちらも強力かつ詳細不明。危なっかしくて近づけやしねえ。 ――東、あの炎にゃ参ったぜ。すっかり静かになっちまったが……どうなってやがる? ――西、特に…っと、犬が一匹。あれも参加者なのか? たかが犬っころが、ねェ。 ――南西、妙な頭したガキと、男がひとり。どっちも特別注意するとこはなさそうだが……さて。 ――西南西、ガキ二人。一見ただの学生にしか見えねえが……どっちもスタンド使いってのは間違いなさそうだな。詳細不明。 ――東南東、帽子の中年と女は変わりなし。あの人食いスタンドに何もさせないで撃退ってのは、要注意に格上げすべきかねェ。 ――南東、コロッセオ方面……ふむ。 見張り塔の情報は、例えるなら複数のテレビを同時進行で見ているようなものだ。一か所に集中すれば詳細な情報が得られるが、代わりに他の画面が疎かになる。全体の把握を優先すれば、大雑把な情報だけが画面を切り替えるようにくるくると飛び込んでくる。 恐るべきは、それらを全て統合可能なムーロロの才覚だろう。伽藍の見張り塔は、空虚であるがゆえに際限なく貪欲に情報を収集する。 その中でも、ムーロロは特に南東には気を割いていた。『レオーネ・アバッキオ』と『ナランチャ・ギルガ』、どちらも重要な鍵には違いない。 だが、その鍵――特にレオーネ・アバッキオのほうは、既に鍵としては使用不能になってしまった。平たく言えば、当人かどうかを確認させるより先に、死んでしまった。 ――あの化け物みてぇな大男を、細ッこい野郎がブッ倒したときにゃあ驚いたぜ。 あの台風のような化け物じみた大男が細い男を追い詰めたと思いきや、細い男のほうのスタンドが決まったらしく追撃も出来ぬまま文字通りバタリと倒れたのだ。 そこから先は筆舌に尽くしがたい凄惨な場面の連続。細い男が何やら手を動かすと、倒れていた大男がやにわに動き出したのだ。操り人形にでもする能力だったのだろうか。 ――大概のスプラッタは見慣れてたが、ありゃ別格だ。 思い返すだに怖気が走るのは、大男の為した一連の作業。己の手指でがぽりと頭蓋を外し、ぬらぬらと体液にぬめる中身を取り出し、そして―― 嫌な場面ほど記憶に残るもので、そこまで思い返してムーロロはブルリと身体を震わせた。 その作業が行われている間中、ムーロロは信じがたい心持ちでそれを眺めていた。眺めていることしかできなかった。 悪魔の所業とでも言うべき一連の作業が終わったのち、細い男が再び倒れた大男に手を伸ばした。そこから先もまた、理解の及ばぬ域の出来事だ。 結局、細い男は大男諸共の自殺を敢行した。今となっては何を考えていたのか、知るよしもない。 その場から去って行った少女と少年は、それから見失っている。恐らくそう遠くには行っていないはずだが、見も知らぬガキどもよりもこの複雑怪奇な事実をどうやってフーゴに伝えるべきかに意識が飛んでいた。 ――で、もっとわからねぇのはこっからだ。 派手な自殺の舞台となった大きなコンテナの下から、あの大男が這い出してきた。 そして、あろうことかレオーネ・アバッキオの使役していたスタンドを発現させた。 これをどう見る。 あの大男が、細い男の手によって『脳味噌を奪い取った』アバッキオのスタンドを獲得した、と考えるべきなのだろうか。それとも、『移植作業』によってアバッキオが蘇生したとでも。 ――どっちにしたって、正気の沙汰じゃあねえよ。 憂慮すべきはそれだけではない。コロッセオにいたナランチャ・ギルガが、その現場に近づいている。 迷うことなくまっすぐに現場に向かっているところを見た限り、その場に何者かがいることをナランチャは確信しているのだろう。 ナランチャとその連れの反応次第では、その場でまた戦闘が行われる可能性もあるのだ。 ――ここが正念場、見極め時ってやつだ。 フーゴに持たせた『見張り塔』は、現在コロッセオのほど近くまで辿り着いていることを知らせている。これ以上進ませれば、フーゴはコロッセオに目的の人物が居ないことに気づくだろう。 こちらが疑われるは悪手、では最善手は? なまじ頭の切れる奴だけに、生半な誤魔化しは通用すまい。 揃った札をどう切るべきか、溢れる情報を吟味し尽くすための残り時間はあまりにも少ない。 ムーロロは粘りつく気重さを払って、黙々と歩み続けるフーゴに情報を与えるべくカードを動かした。 ◆ 初めにそれが聞こえたとき、空耳か何かかと疑った。 ――フーゴ、フーゴッ! やがて懐のカード――ハートのAと2――が、さわさわと動き出したとき、フーゴはようやく『彼』の意図するところに気づいて手近な建物に入り込んだ。 コロッセオを目前にしてのこの呼びかけに、フーゴは俄かに緊張する。何か、あったのだろうか。 ――よう、ご苦労さん。ちょっとした連絡事項だ、手短に言うぜ。 懐から飛び出したハートのAが、ムーロロの声で告げる。なるほど、こんな使い方も出来たのかなどと悠長に感心している暇もなく、床の上でくるくると壊れたオルゴールのように踊りながらAが告げる。 ――コロッセオに目的の人間はいねぇ。 ――正しくは『移動しちまった』だ。 ――ああ、待て待て逸るなよ。ちょっと落ち着け。 ――どうにも様子がおかしいんだ。迂闊に追いかけるのはお勧めしねえ。 ――あン? 何が起こってるのか、だって? ――……さてな。ひとつだけ言えるのは、そいつの行き先にゃちょっと想像もつかない化け物がいるってことだけさ。 ――人間の形こそしてるが、ありゃあオレの理解できる範疇の人間じゃあねえ。 ――どうするかは……おめぇに任せる。オレが決めるにゃ荷が勝ちすぎる。 そこまで伝えると、Aはマリオネットのように不自然にひょこひょこ跳ねながら『……E-7、北西部。コンテナ』と呟いてパタリと倒れ伏した。 少し待っても動かないところを見るに、伝えるべきことは伝え終わったということだろう。 カードを拾い上げ、フーゴは呟く。 「化け物、か」 ムーロロがそう評するなら、それはきっと掛け値なしにそう見える何者かなのだろう。だが、化け物とはまた随分と抽象的な言い回しだった。 そして何より、このタイミングでの連絡。 (すぐに進路変更を告げられないほどの何かが起こった?) フーゴの問いかけに、言葉に詰まったムーロロ。 言葉に詰まる、それは目的に直接関係する事態が発生したからではないのか。例えば、その人物の生死に関わってしまう、何か。化け物がいるという一言だけで、想像は容易だ。 儚い希望は潰えるかもしれない。それどころか、直接的な危機が待ち受けている可能性が跳ねあがった。 ムーロロは、フーゴ自身をも切るべき手札として利用している。おそらくその認識は間違っていないだろう。 (だとしても、構いやしない) 持ちつ持たれつ、お互い様と言えばお互い様。 そして、ムーロロはこの賭けから降りた。示された札、そのどちらに賭けるかはフーゴに委ねられたのだ。 賭けるのは己の生命。当たれば希望になるかもしれない、外れれば十中八九、死。ハイリスクローリターン、酷く分の悪い酔狂な賭け。 船に乗れなかった頃の自身なら、とてもじゃないが選ぶことなどできやしない。脆弱な本心を隠すように、小賢しく先を読んだつもりになって静観を選び、挙句ぐずぐずと悩むのが関の山だったろう。 けれど、”彼”の手を取ることの出来た今なら。フーゴの心は既に決まっていた。 「そこに居るなら、行くだけだ」 たとえそれが更なる苦難に満ちた道への幕開けだったとしても、星の瞬きのようにささやかな希望に過ぎなかったとしても、それでも。 闇雲に怯え、悪戯に踏み止まり、時が経つに任せるまま停滞することがあってはならない。”ジョジョ”の示した気高い精神を裏切るような行為は出来ない。 ”ジョジョ”の遺してくれた言葉を噛み締めるように思い起こしながら、フーゴは再び夜の町並みに身を投じた。 【F-6 コロッセオ周辺・1日目 黎明】 【パンナコッタ・フーゴ】 [スタンド] 『パーブル・ヘイズ・ディストーション』 [時間軸] 『恥知らずのパープルヘイズ』終了時点。 [状態] 健康 [装備] DIOの投げナイフ1本 [道具] 基本支給品一式、DIOの投げナイフ半ダース(デイパック内に5本)、地下地図、『オール・アロング・ウォッチタワー』 の、ハートのAとハートの2 [思考・状況] 基本行動方針:"ジョジョ"の夢と未来を受け継ぐ。 1.利用はお互い様、ムーロロと協力して情報を集める。 2.E-7北西方面にいるという、"死んだはずのジョジョの味方"と接触。 3.化け物なんて随分と大げさだが……気をつけよう。一体何がいるのか。 【D-5 トレビの泉・1日目 黎明】 【カンノーロ・ムーロロ】 [スタンド] 『オール・アロング・ウォッチタワー』 [時間軸] 『恥知らずのパープルヘイズ』開始以前、第5部終了以降。 [状態] 健康 [装備] [道具] 基本支給品一式、ムーロロのカード一式@『恥知らずのパーブルヘイズ』、ココ・ジャンボ@Parte5 黄金の風 [思考・状況] 基本行動方針:状況を見極め、自分が有利になるよう動く。 1.ココ・ジャンボに潜んで、情報収集を続ける。 2.今のところ直接の危険は無いようだが、この場は化け物だらけで油断出来ない。 [備考] ムーロロはメイン参加者のパッショーネメンバーについて"情報"は持っていますが、暗殺チーム以外では殆ど直接の面識はありません。 スタンドで監視できている人物の動向は、74話(仮投下時確定話)までの黎明時点に限っています。 また、ムーロロはアバッキオとナランチャ以外の各人物を姿かたちで認識しています(名前は認識していませんが、判り辛いために入れてあります) 北……カーズ、バオー化育郎(どちらを捕捉しているか、両方捕捉しているかは今後の書き手様にお任せします) 東……学校の戦いを遠巻きに見ていました(アヴドゥル、ビットリオは捕捉されていません) 西……イギー(移動中の姿を見かけただけです) 南西……仗助、リンゴォ(二人のやり取りを見ています) 西南西……花京院、由花子(二人のやり取りと歩いている姿を捕捉しています) 東南東……ラバーソール、しのぶ、承太郎(ラバーソールは見失いました、承太郎としのぶは捕捉しています) 南東……ジョナサン、エシディシ、露伴、早人、アバッキオ、ナランチャ、千帆(早人と千帆は見失いました、アバッキオに関しての『理解』は放棄しており、フーゴの結論待ちです) キャラクターの捕捉状況について、上記されていること以外は今後の書き手様にお任せします。(新しく捕捉されるキャラクターの追加、会話を聞いていた等の追加) 捕捉されているキャラクターに関しては、ある程度の距離を保ってカードが見ているだけなので、対象キャラクターが気づく可能性は低いはずです。また、いつ見失うかも今後の書き手様にお任せします。 投下順で読む 前へ 戻る 次へ 時系列順で読む 前へ 戻る 次へ キャラを追って読む 前話 登場キャラクター 次話 028 恥知らずのウォッチタワー パンナコッタ・フーゴ 085 迷える子羊は神父への懺悔を望む 028 恥知らずのウォッチタワー カンノーロ・ムーロロ 095 Panic! At The Disco! (前編)
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いま賭ける、この命 ◆lbhhgwAtQE 【1階・正面ホール】 突如ホールに舞い降りたロボットに、ロックとゲインは思わずたじろぐ。 「ツチダマの次は何だ? 巨大ロボットってか!?」 「まさかドゴッゾまでこっちに来てたとはねぇ……ギガゾンビも趣味が悪いぜ」 ゲインは、ドゴッゾと呼んだそのロボットを忌々しげに睨む。 ドゴッゾ――それは、シベリアのピープルのエクソダスを妨害してきたシベリア鉄道警備隊が広く用いていたシルエットマシン。 ゲインも幾度と無く、それとは交戦していた。 『こいつとの融合調整に手間取っている間にこんなことになっていたなんて……このままだとダマはギガゾンビ様にスクラップにされてしまうギガよ。 ……こうなったら、お前らの首を手土産にして許してもらうしかないギガ~!』 ドゴッゾは、のっそりと歩きながらゲイン達に近づいてゆく。 「……おい、どうやら味方じゃないようだがどうする?」 「どうするもこうするも、今更退くわけにもいかんだろう。……戦うまでさ」 ゲインはRPGをドゴッゾ目掛けて躊躇いなく発射する。 だが、ドゴッゾは横に滑るように移動して、飛来する榴弾を軽々回避した。 「……な、何だあの動きは!? いくら機動性が高いドゴッゾでも、あんな動きできるはずが……!」 『未来人の技術を舐めてもらっては困るギガ~! 23世紀の科学力で出来んことはないギガァァァァ!!!』 叫ぶと同時にドゴッゾは両肩の機関砲を掃射する。 「――クッ! ひとまず避難するぞ!!」 「それが懸命だな!」 なぎ払うような砲弾の雨をゲインとロックは紙一重で避けてゆく。 そして、走りながらゲインはRPGにスモーク弾を装着し、数発ドゴッゾ目掛けて放つ。 『くうっ! 煙幕なんて卑怯ギガ!!』 機関砲で撃ってくる奴には言われたくない、と思いつつもゲイン達は煙幕に戸惑っている隙にドラえもん達の元へと戻る。 「だ、大丈夫かい、二人とも」 ドラえもんが戻ってきて息切れする二人へと心配そうに声を掛ける。 「あぁ。今は何とか無事さ。……だが、あの機関砲を撃たれ続けては状況は好転しなさそうだ」 「しかも、元々機動性に優れてたドゴッゾに更に改造が加えられてるとなると……下手に逃げ出すことも出来ないだろうな」 「そ、それじゃどうするの? 僕達このままじゃ……」 焦りの表情を浮かべていたドラえもんは言葉を詰まらせる。 だが、そんなドラえもんの不安を払拭するように、しんのすけが口を開く。 「そんな不安そうな顔していちゃダメだゾ、ドラタヌキさん」 「いや、僕はタヌキじゃなくって――」 「ゲイナーお兄さんとレヴィお姉さんは必ず白いロボット連れて戻ってくるって約束していたゾ。あのロボットがあればあんなヘンテコな奴、きっと一発なんだゾ!」 ロボットにはロボットで。 恐らくキングゲイナーがいれば、あのようなドゴッゾなど改造されていたとしても、倒してくれるだろう。 キングゲイナーとその搭乗者のことを良く知るゲインは、それを尚更確証している。 「きっとお兄さん達は帰ってくる。オラ、信じてるゾ! だから皆も弱音吐かないで戻ってくるまで頑張ろうよ!」 「しんのすけ君…………。そうだね、僕、決心したはずなのにまた少し不安に――――」 『見ぃ~つ~けたぁ~ギガァ~~』 ドラえもんが元気を取り戻したとほぼ同時。 煙幕を越えてドゴッゾがドラえもん達の視界の向こうに再び姿を現した。 嬉しそうな声とともに。 「……糞、もう見つけやがったか!」 『ダマを煙幕でまこうだなんて、百年早いギガ!』 「こうなったら仕方ない……。ここは俺がなんとか食い止める! だからお前達は一旦廊下の奥の方に……」 「いいや、ここは僕が行く!!」 ドラえもんもその言葉に、一同は驚く。 「ドラえもん……本気か?」 「僕は至って正常だよ」 「だったら分かるだろう。ここはそんなスタンロッド一つで何とかなる場面じゃない。ひとまず俺が何とかしてこいつを播くから、お前らは……」 「それくらい僕だって出来るよ。それに僕だって皆の役に少しは立たないと――」 ……ドラえもんはのび太と太一の墓前で約束した。 のび太達を、太一やヤマト、ヴィータ達を、失ってしまった今、これ以上の犠牲を出さない、と。 そして、その約束に背かないように行動しようと決意した。 また、先ほどのしんのすけの『弱音を吐かずに頑張ろう』という言葉で、改めてその決意を胸に刻んだ。 (僕はもう見ているだけでなんかいない! 皆の為に今度こそ戦うんだ!) 自分はロボットだ。 他の皆よりも力はあるし、頑丈なはず。 だからこそ、そんな自分を活かさない手は無かった。 スタンロッドという強力な武器をゲイナーから貰ったとなったら尚更。 『ほぉ~、お前よく見たら、ギガゾンビ様の仇の青タヌキじゃないかギガ』 「タヌキじゃない! 僕は猫型ロボットだ!」 このような時でも訂正は忘れない。 『そんなのどっちでもいいギガ。……お前を壊してギガゾンビ様に献上すれば、ダマの地位もフェムトくらい上がるギガ。 ……そんなわけで、覚悟ギガ~!!』 「それはこっちの台詞だぁ~! えぇ~い!!」 「ドラえもん! ……止めろ!!」 ゲインが、ロックが制止する。 だが、それでもドラえもんは止まらない。 彼はドゴッゾへ向かってスタンロッド片手に一直線に駆け抜ける。 「うおおおお~~~!!!!」 『フン、やっぱり一世紀前のロボットは馬鹿ギガ……』 ドゴッゾはその場に立ったまま機関砲でドラえもんに狙いを定める。 「やらせてたまるか! これ以上の犠牲は……!」 ゲインはRPG-7を使うべく、榴弾を装着しようとする。 だが、それよりも早く。 『吹き飛べ青タヌキィ、ギガァッ!!!』 無情にも機関砲は火を噴いた。 ――――が、砲弾は発射されなかった。 『……な!? 何が起こったギガ!?』 機関砲が火を噴いたのは、砲弾を放った為ではない。 砲身が廊下の奥から飛んできた弾丸の直撃を受けて爆発し、火を噴いたのだ。 ドゴッゾは突然の事態に一瞬慌てるが、すぐに落ち着きを取り戻し、弾丸の放たれた方向を見る。 弾丸が飛んできたのを確認したゲインやロックも後ろを振り向いて、そちらを見る。 すると、そこに見えたのは…… 「無事ですか、皆!!!」 「レヴィ姉さんご一行のご帰還だぞ~! 」 その奥からはチェーンガンを持ったキングゲイナーがやってきていた。 ……そう、偶然にも彼らが逃げ込んだ廊下というのはゲイナー達が向かっていった格納庫に続く廊下だったのだ。 キングゲイナーはゲイン達の傍で足をつくと、肩に乗せていたレヴィを下ろす。 「……良かった。今のところ皆無事のようですね」 「あ、あぁ。……だが、今は互いの無事を祝ってる場合じゃないんだ」 「えぇ、それは分かってます……」 ゲイン、そしてゲイナーが向いた先には片方の機関砲を完膚なきまでに破壊されたドゴッゾの姿。 当然ながら、彼は怒っていた。 『き、貴様、よくもやってくれたギガね!』 「そっちこそ、よくもドラえもんを撃とうとしましたね。……僕達の大事な友達を!」 キングゲイナーは再度浮上すると滑空したままゲイン達を、その先で転んでいたドラえもんを飛び越え、そしてドゴッゾへショルダータックルを決める。 『ギ、ギガ~!!?』 突然の突進にドゴッゾは瓦礫に埋もれるホールへと転がり戻ってゆく。 「これ以上、僕達の邪魔をしようっていうのなら、僕はお前を容赦しない!」 『ギガ……な、舐めるなギガ~!!!』 長い両腕で器用に起き上がると、ドゴッゾはゲイン達に見せた以上に俊敏にホールを縦横無尽に動き回る。 キングゲイナーは、それを飛翔したまま追う。 『ダマは壱番警備隊長を任され、機動兵器に乗ることを許された栄誉あるツチダマなんだギガ。どけと言われて、はいそうですかと道を譲る訳にはいかないんだギガァー!!!』 ドゴッゾは残っていたもう一門の機関砲を撃ち続ける。 だが、それはキングゲイナーに当たることなく、悉く壁に吸い込まれてしまう。 『ギ、ギガッ! 素早い! ダマよりも速いギガ!?』 「キングゲイナーがドゴッゾなんかに負けるはずがないっ!!」 そして、気付けばキングゲイナーはドゴッゾに肉薄していた。 この超近距離では自慢の機関砲も撃つ事ができない。 成す術がなくなったドゴッゾは、慌てて距離を取ろうとする。 だが、キングゲイナーがそんなことを許すはずもなく、彼は持っていたチェーンガンを大きく振り上げ―― 「これで……終わりだぁー!!!!」 振り下ろされたそれは、刀身に付けられたチェーンを回転させながらドゴッゾを縦に切り裂いてゆく。 そして、あっという間に頭部から股関節までを完全に二分してしまい…… 『ギ、ギガゾンビ様に栄光あれギガァァァァァァァ!!!!!!』 火花を上げながら、ドゴッゾは爆散した。 こうして、改めてホールには静寂が戻ったのであった……。 【1階・正面ホール】 ドゴッゾを撃破し、一段落の着いたところでゲイナーはキングゲイナーから下り、皆と改めて合流した。 すると、彼の元へ真っ先に駆けつけたゲインは顔を見るなり、早々に―― 「あだっ!!」 拳骨を彼の脳天に浴びせた。 「な、何するんですか!?」 「……いや、ちと遅すぎやしなかったか、と思ってな。つい」 「そりゃ、多少は色々あったから遅くはなりましたけど、何とか間に合ったから良かったじゃないですか。ねぇ、レヴィさん?」 救いを求めるように、レヴィの方を見る。 だが、壁に寄りかかっていたレヴィは、何やらひねた笑みを浮かべる。 「さぁ、どうかね? お前がもっとしっかりしてたら、もう少しは早く来れたかもなぁ」 「ちょ、そ、そんなぁっ!!」 「冗談だよ、冗談。冗談が通じない男は、女に嫌われるもんだぜ、坊や」 「そうそう~。イチリューの男は、ジョークが分かる男だって、父ちゃんも言ってたゾ~」 しんのすけの言葉に、レヴィが意地悪そうに笑う。 そして、そんな彼女を見て、ロックやドラえもんも悪いと思いながらも笑みをこぼす。 ゲイナーはそんな仲間達に何かを言おうとするが、それはゲインの言葉に遮られる。 「……ま、そういうわけで冗談はさておき、だ。ひとまずこれでキングゲイナーも回収できたわけだし、この周辺のツチダマ達も大方片付いた。 そろそろ出発しよう。道のりは長そうだからな」 「何だか釈然としませんが……確かにゲインさんの言う通りです。ここは敵が集まってくる前にさっさと上に――」 「ちょっと待った」 と、そこでレヴィがゲイン達を呼び止める。 彼女はぼーっと上を見たまま、その場に立ち止まっていた。 「どうしましたレヴィ嬢?」 「なぁ、どうせ上に行くんだろ? だったら、わざわざ階段行く必要はないんじゃないのか?」 「え? でもなレヴィ、階段使わないでどうやって…………って、まさか!?」 レヴィの視線を追っていたロックが、彼女の言わんとしていることに気付く。 レヴィとロック、二人が見ていた先にはゲインが開けた天井の大穴があった。 そして、その穴の向こうには目指すべき上の階の天井が見えており…… 「そういうこった。どこの誰が作ったか分からないが、こんな近道があるなら使わない手はないだろうよ」 「なるほど……。何度も見上げたのに気付かなかったが……こいつは中々妙案だな」 「ユービック、どうなんだい? ルート的には大丈夫っぽい?」 「……ここの真上を経由しても、司令室へ向かうにはなんら問題はない。……むしろ移動時間の短縮は確実だろう」 それを聞いて、レヴィは頷く。 「よし! んだったら、決定だ。早速頼むぜゲイナー!」 「た、頼むって一体何を……」 「決まってんだろ? お前のそのキングゲイナーってやつであたしらを一気に上に持ってってくれって言ってんだよ」 悪びれもなくレヴィはゲイナーの肩を叩く。 「キングゲイナーをリフト代わりにしますか……」 「道具は使いよう、って言うだろう? 有効活用なんだから文句言うなって!」 ……確かに、キングゲイナーで飛ぶ以外にあの穴を飛び越えることはできないだろう。 それに移動時間を短縮できるのなら万々歳だ。 それ故に……レヴィが正論であるが故に何度も肩を叩かれながら、ゲイナーは溜息をつく。 そして、そんな中で彼はふと思い出した。 ――かつて、キングゲイナーに畑仕事をさせたいと言っていた同級生がいたことを。 (女の人の考えることって……やっぱり少し変わってるよ) 【α-5/ギガゾンビ城1階・正面ホール/2日目・夜中】 【ゲイナー・サンガ@OVERMAN キングゲイナー】 [状態]:疲労蓄積、風邪の初期症状、腹部と後頭部と顔面に打撲(処置済み) [搭乗]:キングゲイナー(チェーンガン装備) [装備]:AK-47カラシニコフ (弾数:30/30-予備弾薬×10発)、トウカの日本刀、コンバットナイフ [道具]:デイバッグと支給品一式(食料1食分消費)、技術手袋(使用回数:残り9回) スタングレネード×2、スパイセットの目玉と耳、クーガーのサングラス、エクソダス計画書 病院内で見つけた工具箱、解体された首輪、機械の部品多数 [思考] 基本:バトルロワイアルからの脱出 1:皆を天井の穴の上まで運ぶ。 2:機動兵器が出現したら応戦する。 3:トグサから送ってもらったデータを暗記 4:自分の身は自分で守る [備考] ※名簿と地図を暗記しています ※リリカルなのはの世界、攻殻機動隊の世界に関する様々な情報を有しています ※基礎的な工学知識を得ました 【レヴィ@BLACK LAGOON】 [状態]:脇腹と右腕に銃創、左腕に傷跡、そこそこ疲労、ハイテンション [装備]:ソードカトラス×2 (残弾4/15、4/15-予備弾薬×150発) RPG-7(榴弾×12発、スモーク弾×40発、照明弾×40発) [道具]:デイバッグと支給品一式 イングラムM10サブマシンガン (残弾30/30-予備弾薬×30発) グルメテーブルかけ(使用回数:残り16品)、ぬけ穴ライト、テキオー灯 バカルディ(ラム酒)×1本、割れた酒瓶(凶器として使える)、エクソダスと首輪解除に関して纏めたメモ [思考] 基本:バトルロワイアルからの脱出。物事なんでも速攻解決!! 銃で!! 1:とにかく撃ちたい。撃ちまくりたい! 2:向かってくるヤツは容赦せず撃つ! 3:逃げるヤツも容赦せず撃つ! 4:もちろん、バリアジャケットのことを言触らかすヤツも撃つ! これは念入りに撃つ! 5:機会があればゲインとやり合いたい [備考] ※双子の名前は知りません ※魔法などに対し、ある意味で悟りの境地に達しました ※テキオー灯の効果は知りません 【ゲイン・ビジョウ@OVERMANキングゲイナー】 [状態]:右手に火傷(小)、全身各所に軽傷(擦り傷・打撲)、腹部に重度の損傷(外傷は塞がった) [装備]:NTW20対物ライフル(弾数3/3-予備弾薬×30) ウィンチェスターM1897 (弾数3/5-予備弾薬×72発) 454カスール カスタムオート (残弾:4/7発-予備弾薬×40発) RPG-7(榴弾×14発、スモーク弾×36発、照明弾×41発) 悟史のバット [道具]:デイバッグと支給品一式、スパイセットの目玉と耳(×2セット) 、どこでもドア トラック組の知人宛てのメッセージを書いたメモ、エクソダス計画書 [思考] 基本:ギガゾンビを打倒し、ここからエクソダス(脱出)する 1:攻撃の意志がある敵は容赦なく迎撃する。 2:ギガゾンビを探し出し、捕まえる 4:事が終われば、トウカと不二子の遺体を埋葬しに戻る [備考] ※首輪の盗聴器は、ホテル倒壊の轟音によって故障しています ※モールダマから得た情報及び考察をメモに記しました ※ユービックのことを一応は信用はしましたが、別の嫌悪感を抱き始めています ※どこでもドアを使用してのギガゾンビ城周辺(α-5のエリア一帯)への侵入は不可能です 【ロック@BLACK LAGOON】 [状態]:眠気と疲労、鼻を骨折(手当て済み) [装備]:ゲイナー製スタンロッド (電気65%、軽油2回分)、マイクロ補聴器 [道具]:デイバッグと支給品一式、現金数千円、たずね人ステッキ、エクソダス計画書 [思考]: 基本:力を合わせ皆でゲームから脱出する。出来ることならギガゾンビに一泡吹かせたい 1:出来る範囲でゲインらの迎撃に参加する。 2:しんのすけ、ゲイナー、ドラえもん、ユービックを守る 3:ギガゾンビを見つける [備考] ※顔写真付き名簿に一通り目を通しています ※参加者は四次元デイバッグに入れないということを確認しています ※ハルヒ、キョン、トウカ、魅音、エルルゥらと詳しい情報交換を行いました ※キョンの持つノートPC内の情報を得て、考察しました ※レヴィの趣味に関して致命的な勘違いをしつつあります 【ドラえもん@ドラえもん】 [状態]:大程度のダメージ、頭部に強い衝撃、強い決意、中程度の疲労 [装備]:ゲイナー製スタンロッド (電気72%、軽油2回分) [道具]:デイバッグと支給品一式(食料1食分消費) 、虎竹刀 [思考] 基本:ひみつ道具と仲間を集めて仇を取る。ギガゾンビを何とかする 1:しんのすけとゲイナーを守る 2:ギガゾンビを見つけて捕まえる [備考] ※Fateの世界の魔術、リリカルなのはの世界の魔法――の知識があります 【野原しんのすけ@クレヨンしんちゃん】 [状態]:全身にかすり傷、頭にふたつのたんこぶ、腹部に軽傷 SOS団名誉団員認定、全身が沙都子の血で汚れている、強い決心 [装備]:ひらりマント [道具]:デイバッグと支給品一式×4(食料5食分消費) わすれろ草、キートンの名刺(大学)、ロープ [思考] 基本:皆でここから脱出して、春日部に帰る 1:みんなのお手伝いをする 2:ギガゾンビを見つける 3:全部終わったら、かーちゃんに報告する [備考] ※両親の死を知りました 【住職ダマB(ユービック)】 [状態]:一応修復済み(下半身はつぎはぎ)、電脳通信可能、孔を増設、タチコマのメモリを挿しています [装備]:なし ※手の先から電撃を放てる [道具]:ノートPC(ユービック) [思考]: 基本:グリフィスの仇を討つ。そのために参加者達に協力する 1:トグサと通信して、トグサの意をみんなに伝える 2:トグサから得た情報をPCに転送する 3:ギガゾンビを探す [備考] ※ギガゾンビの言葉(ツチダマはいつでも爆破できる)はハッタリかもと思っています ※ゲイナーがレヴィに強制連行される際に放置されていたパソコンを回収しました。 ◆ 【病院・病室】 「……よしっ!」 監視カメラを通じてゲイン達の様子を見ていたトグサは、キングゲイナーがドゴッゾを撃破した瞬間、思わずそんな歓喜の声を上げていた。 “やったぁ~!!” “勝った勝った~!” “キングゲイナーかっこいー!” そして、歓喜の声はパソコンの向こうのタチコマ達からも聞こえてくる。 だが、いつまでも喜んでいられない。 トグサは、タチコマ達に今後ゲイン達が進むであろう進路に敵がいるかどうかを調べるように命じる。 そう、まだこれで敵の攻撃が全て終わったわけではないのだ。 「ツチダマの動きもそうだが、他にも奪われた機動兵器がいくつかあるはずだ。それらがいつ動き出すかについては特に念入りに調べておいてくれ」 “““ラジャー!!””” そう命じて、トグサは一度タチコマ達との通信を切る。 そして、次に彼はパソコンを操作し、格納庫の映像を映し出す。 ……すると、そこにはゲイナー達が見たのと同じ惨状が映る。 その中には、タチコマ達が乗り移った思考戦車の残骸もあり…… 「……やっぱり反応なし、か」 そのタチコマ達に通信をつなげようとするも返事はどこからも返ってこなかった。 彼らは実に勇敢に戦ってくれた。 敵の道の武器相手に怖気づかずに立ち向かい、最後までキングゲイナーの死守に徹してくれた。 そして、その結果がついさっきのドゴッゾ撃破に繋がったのだ。 いわば、あのタチコマ達はドラえもんの、そしてゲイン達全ての命の恩人だ。 「……立派だったぞ。フェイトを救った本体同様に、公安九課として恥じることない生き様だった」 トグサは、改めて彼らへ感謝の意を示す。 そして、しばし彼はその映像を眺めるとそのカメラの向きを変える。 すると、そこには壁が映る。 ……いや、ただの壁ではない。 その壁には僅かだか直線的な――人工的に入れられたとしか思えない裂け目が入っていた。 「さて、こいつはどうしたものか……」 格納庫内を調べている間に見つけたそれは、タチコマ達に幾度となく調べてもらったものの正体は分からなかった。 その壁の裂け目が一体何を意味しているのか、どのような意図があるのか。 城内の殆どのシステムを掌握した今ですらも、それは不明のまま。 元々意味のない、ただの模様といわれたらそこまでだが、彼にはそれがどうしても気がかりでならなかった。 (嫌な予感が的中していなければいいんだがな……) そう思いつつ、彼は映像を見取り図に戻し、全体の監視を続けようとした。 だが、次の瞬間。 「……ん? 何だ、蛍……じゃない? こ、これは……」 突如、トグサの傍で横たわっていた長門の遺体が淡く光りだした。 そして、更に次の瞬間。 ――EMIRI.K>あ、繋がった。 初めて“彼女”と出会ったときと同じ文字列が表示されたウィンドウがパソコンの画面に現れた。 【D-3/病院・病室/2日目・夜中】 【トグサ@攻殻機動隊S.A.C】 [状態]:疲労と眠気、足に結構な疲労、SOS団団員辞退は不許可 [装備]:コルトM1917 (弾数:6/6発-予備弾薬×114発) S W M19 (残弾6/6発-予備弾薬×51発) コルトガバメント (残弾:7/7-予備残弾×78発) [道具]:デイバッグと支給品一式、警察手帳、i-pod、エクソダス計画書 ノートパソコン、"THE DAY OF SAGITTARIUS III"のゲームCD [思考]: 基本:情報を収集し脱出策を講じる。協力者を集めて保護 1:喜緑との通信を行う。 2:タチコマ達にハッキングの維持、情報収集をさせる 3:集まった情報を選別してゲイナー達に送る 4:敵が現れれば、長門とノートPC、屋上のハルヒを守る [備考] ※トグサが見つけた謎の亀裂は、格納庫最奥部の特別コレクションルームの入口です。 ※長門の発光は、喜緑との再接続による影響です。 ※病院に残された支給品に関しては「陽が落ちる」と同様のまま、変化なしです。 【タチコマ-α 機能停止】 【タチコマ-β 機能停止】 【タチコマ-γ 機能停止】 ※格納庫最奥部の特別コレクションルームについて スゲーナスゴイデスによる厳重な封印の影響で、彼(とタチコマ達)がその存在に気付くことはありません。 また、見取り図にもその存在は示されておらず、フェムト以外のツチダマ達もその存在は認識していません。 投下順に読む Back 突入せよ! ギガゾンビ城Next 今、そこにある闇 時系列順に読む Back 突入せよ! ギガゾンビ城Next 今、そこにある闇 296 突入せよ! ギガゾンビ城 ロック 297 今、そこにある闇 296 突入せよ! ギガゾンビ城 レヴィ 297 今、そこにある闇 296 突入せよ! ギガゾンビ城 ゲイン・ビジョウ 297 今、そこにある闇 296 突入せよ! ギガゾンビ城 ゲイナー・サンガ 297 今、そこにある闇 296 突入せよ! ギガゾンビ城 ドラえもん 297 今、そこにある闇 296 突入せよ! ギガゾンビ城 野原しんのすけ 297 今、そこにある闇 296 突入せよ! ギガゾンビ城 トグサ 298 GAMEOVER(1) 296 突入せよ! ギガゾンビ城 ユービック(住職ダマB) 297 今、そこにある闇
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「任務終了……愛媛、帰投します」 闇よりなお黒き少女が去り、ただ命なき闇だけが世界に残る――はずだった。 「行ったみたいだな」 「ええ、そうみたいね」 つい先ほどまで戦場だったD-4のビルの屋上に二人の少女が降り立つ。 いや二人の少女+1と表記するのが、この場合は正しいのだろう。 片やノーパンセーラー服な津村斗貴子――エロ師匠。 片やシーツ一枚きりなティアナ・ランスター――エロスの鐘の煩悩寺。 おまけのちびメイド、ミニ・サスペリアももちろん一緒である。 ビルの屋上。 本来ならわざわざ人が来るはずもない場所に、暗所では目立つサンライトハートの光を、 残り少ない精気による『いけない透明人間』で隠蔽してまでやってきたのは、 もちろん二人がエロスの力を感じたからである。 言うまでもなくお姉さまの自主規制うんぬん事件により発生したものである。 そのエロス濃度は凄まじく、最盛期までとは行かないでも、 今までの激戦によるダメージを全快するには十分なものであった。 「お姉さまか。死ぬ前に会ってみたかったな」 晴れてエロスマーダーコンビを結成した二人は、 エロ師匠が持っていた不明支給品一式×2を確認し、 それぞれに分配しなおした後、今までの反省からまずは手堅く精気を補給することにしたのである。 即ち、現在の二人では生き残っている強者の参加者から直接精気を奪うのは難しい。 ならば何らかのエロ展開があった場所に、人がいなくなってから行き残存精気を吸収すればいい。 無論鮮度では生のものに比べて遙かに落ちるが、安全を確保したまま楽して回復できるという利点がある。 普段ならばそんな安易なエロスには誇りにかけて走らない二人であるが、 早急に回復する必要がある現状を踏まえたけっかこの作戦を採用したのであった。 「ギャルゲロワの書き手の力、実感できたでしょ?」 「ああ、私達が目を付けたエロスポットはどれもこれもが彼らに縁のある地だったのだろ? 正直恐れ入ったよ。まさか私達のようなエロスキャラでは無いのに、 こうも自然と高度なエロスを連発してくるとはな。 残存精気な為詳細なエロ描写までは読み取れないのが残念だが、 まあ半身が同ロワ出身の君のおかげで誰によるエロスかがわかった分だけ良しとしよう」 ランダム支給品の一つであったスパイセットを目的地に派遣しつつ、 送られてきたデータを元に人との接触を避けつつ二人は順調にエロスポットを周っていったのだ。 支給された数がギガゾンビの所持数レベルなら会場全体に撒けたのだが、 あいにく1セットであった為、ピンポイントで使用するしかなかったのである。 初めにC-1(お姉さま母乳発射現場)に行き精気補充。 そのままB-5~F-6にかけて延々と続く精気の道(蟹座氏ロード)を追っていた二人だったが、 途中でこのビルがエロセンサーに反応したのである。 余りにも唐突なリアルタイムエロスの気配にわくわくしつつも、 先走りそうになる心を落ち着かせ終始スパイセットでの覗き見に徹していた二人は、 そこで思わぬものを目にすることとなった。 「あれは、所謂ジョーカーと見て問題ないな?」 「首輪もしていなかったわ。セリフからしても主催者側だと思うわ」 「柊つかさか。漫画ロワ、アニロワ2の書き手でないとすれば、ニコロワか?」 エロスを極めたが故に、お姉さまの不調の原因を直感で悟り、 自主規制な展開までドキワクしながら見入っていた二人だったが、 突如スパイセットから送られてきた映像に第三者が現れたのだ。 しかもエロ師匠が急に殺気立ってしまったため、 それを抑える羽目になった煩悩寺は大迷惑であった。 二人は気付いていないが、エロ師匠の暴走未遂は言うまでもなくなりきりにより、 エロ師匠の精神が元キャラに引っ張られたからである。 漫画ロワにおいて柊つかさを殺した津村斗貴子のありように。 「あんなものまで出張ってくるとはな。やはり精気の回復は急を要するということか」 「そうね。さっき見た様子じゃバトルマスターと蟹座氏はただいま絶賛修羅場中。 直前までのあれやこれやで精気はかなり漂ってると思うけど……」 「無謀、だな。名だたるギャルゲ書き手二人、それも片方はどう考えても戦闘特化型。 あの鉄槌のようにズガンで倒しでもしない限り、まともにやっても勝ち目は無いだろ」 「加えてしたらば孔明。あなたも見聞きしたと思うけど、 危険な対主催ほどマーダーにとって厄介なものはないわ」 蟹座氏×バトルマスターINラブホ。 これだけのおいしい状況を察知できない二人では無い。 実際煩悩寺とエロ師匠が最初にスパイセットを派遣したのがこのホテルである。 故に偶然知ってしまったのだ、孔明とライダー書き手の間で交わされた恐るべき密約を。 「わかってる。それに他者に踊らされるようでは、自分超えなど出来る筈がない。 私達は私達の意思と力でもう一人の自分を超えてこそ意味があるのだから」 ならば接触は避けるのが吉だ。ライダー書き手が向ったE-8にも当分近寄らない方がいい。 また、先刻スパイセットをホテル満漢全席に使用中だったために、 データーを得ることができなかった龍らしきものも心なしかE-8方面に向かっていたように見えた。 これらを総合するに、当初の予定通り地道にF-6まで続く精気を回収しに戻るのが最善だろう。 さすがに距離がありすぎたためギャラドスの巨体がぎりぎり見えるのに止まり、 空気王なtu4氏に気づかなかった二人はそう判断し、スパイセットを再起動。 F-6に飛ばし様子見に移る。 エロ師匠と煩悩寺が知る由もないが、F-6は漆黒の龍と孤高の黒き書き手、 さらに空気王なtu4氏の移動に伴い、無人と化していた。 加えて現状主だった参加者は、ホテル、病院、元旅館に集まっているのだ。 誰もいない確率の方が圧倒的に高かっただろう。 だが、奴にそんな確率論は通用しない! 「ぶ っ ち ぎ る ぜ !!」 モニターから男の声が響く。 早とちりで騙されやすく、されど、誰よりも熱い心と強い決意を持つ男の声が! * * * 「ボルティックシューター!!」 ロボライダーに変身した影の繋ぎ師の攻撃でスパイセットが爆散する。 相変わらずのチート技能でスパイセットを発見したロボライダーは、 ハイパーリンク能力を使い、スパイセットを掌握。 目的である白い仮面の男を見つけるや否や何の躊躇も無く破壊したのであった。 己が力で完全に乗っ取ったはずの秘密道具をである。 そのことに疑問を覚えたディーがデイパックから僅かに顔を出し口を開く。 「今の道具だが、壊す必要はどこにあった?」 「俺以外の誰かが既にハッキングした形跡があったんです。 しかもロボライダーとは別の方面での技術で。 いつかまた奪われて悪事に使われるくらいなら、 いっそ壊す壊すまでです!」 考えなしの行動では無かったことにディーは驚きつつ、 では持ち主やハッキングした人間をどうやって悪人だと判断したのか悩み、 一秒で答えに思い至る。 十中八九クライシス帝国の仕業だ!!思考による決め付けだろう。 影の繋ぎ師と合流してからというものの、彼に引きずられっぱなしなディーは、 今や諦めの境地に達していた。 まあ、その愚直さが影の繋ぎ師に一切の休憩無しの全速移動という離れ業を可能にし、 ハクオロこと最速の人の体をこうも早く見つけることができたのだが。 「やりましたね、ディーさん!これでお姉さまを助けに行ける!!」 男の手にあるのは無残としか言いようのない男の死体。 されど明らかに人の手によりなんとか整えようとした形跡のある死体であった。 死体を利用することへのせめてもの贖罪か。 いや、違う。ディーは知っている。 この地に辿り着くまで見てきた幾つもの死骸に男が涙を流してきたことを。 それほどの激情を抑え込み、自分とお姉さまの為に力を貸してくれたことを。 ああ、だからこそ、ディーは言えないのだ。 繋ぎ師が救おうと決めている人間の一人であり、己が力を与えたお姉さまがもうこの世に居ないと。 どれだけ離れていても力を与えた者の死を感じ取れる自身の能力を、今ほど煩わしく思ったことはない。 影の繋ぎ師に対する申し訳だけでは無い。 お姉さまの死がディー自身にとっても予想外に悲しいものだったからだ。 否、最速の人と融合し、あるべき力を取り戻しつつある今ならわかる。 ――当然のことだったのだ、私がお姉さまの死を深く悲しむのは。 何故なら、私もまた、GR版最速の人なのだから。 さて、ここでGR版最速の人について簡単に述べよう。 チャットなどで判明したことだが、ぶっちゃけた話、 彼の書き手としてのキャラの濃さは、あの名高い地球破壊爆弾No.V-7と同格のものである。 変態、シリアスともにこれほど高レベルでギャップの激しい人物はそうはいないだろう。 そんな二人がひょんな偶然から物語序盤で出会ってしまっていたら? ロリスキーに会っておらずマーダー路線だった地球破壊爆弾と最速の人が、 その書き手・変態・マジモードを駆使して全力で戦っていたとしたら? 阿鼻叫喚である、屍山血河である、欝まっしぐらである、自主規制である、超絶シリアスである。 どんな展開にしろ言えることはただ一つ。 ど う 考 え て も お 祭 り 企 画 で や っ て い い の り じ ゃ ね え !! 当初書き手ロワ2が今のような規格外な作品になるとは思ってもいなかったWIKI管理人はこのことを何よりも恐れた。 完結しようがしまいが気にしないという彼であるが、さすがに第一話で全力全快などされて、 一人も書き手が死亡せず超展開や自主規制で企画が挫折したり、 イデ・エヴァエンドなどどうとでも解釈できるとんでもな終わり方をされるのは本気で困るからだ。 幸い地図氏は、アニ1とアニ2出典として、そのトンデモを二分できたが、 これはこれで主催側の孔明や感電といったロワ完結派の切り札の一つ地球破壊爆弾が、 二分されていないが故に有利になった最速の人に無効化されうる。 そこで感電が思いついたのが、『なりきり』を生かしてのキャラ分離である。 元から心や体が二つに分かれた設定のあるキャラになり切らせれば、 最速の人のスペックも二分できるのではないか? ギャルゲロワにはちょうどいいことに条件に合い、更にはネタキャラなハクオロがいる。 彼になりきれば最速の人といえど、きっと都合よく女子高生に殺されるだろう。 そんな思惑のもとに最速の人から変態力を中心に分離して生まれたのが、 このロワにおけるディーの正体だったのである。 尚、ディーが支給品として登場したのは、WIKI管理人に対する最速の人の二分化の理由として、 『ギャルゲロワじゃ、重機すらデイパックに入ったんだし、ラスボスのディーも魔封波できそうじゃね?』 っという冗談か本気かわからないわけを挙げたからであった。 「合体、成功だ」 全身に力がみなぎるのが、ディーには感じられた。 最速の人の魂を欠いている分、本来の力は出せないだろうが。 また、自分は厄介な意思持ち支給品な上に、蘇生の領域に足を半分突っ込んでしまっている。 議論スレや毒吐きを荒れさせて企画を台無しにするわけにはいかない。 ならば、取るべき道は一つ。 パロロワ界に於ける蘇生が許されるパターンは3っつ。現状で最適なのは……。 1:そのキャラが生き返らなければ話が進みようがない 論外、そこまで切羽詰まってはいない。 2:別の誰かの自己犠牲 駄目だ、繋ぎ師を犠牲に支給品が残る気はない。 ならば、選ぶは―― 「影の繋ぎ師よ。お姉さまは、もういない」 「そんな!くそ、クライシス帝国め!!」 「それでも、汝は戦い続けるか?」 「俺は、俺は仮面ライダーだ!仮面ライダーは闇を切り裂き、光をもたらす!!」 「そうか」 ディーは頷く。影の繋ぎ師――流れに取り残されたキャラを救い続けた男。 そのありようと光太郎のチートが合わされば、あるいは。 「いいか、繋ぎ師。この戦いの真の主催者はWIKI管理人だ。煩悩寺とtu4も同一人物だ。 読み手は汝ら側だが、感電、そしてしたらば孔明、地球破壊爆弾No.V-7に注意しろ」 影の繋ぎ師の顔に困惑が浮かぶ。 それでも、何としても自分が思い出し知っている範囲のことを伝えねばならない。 「お前に考察しろとは言わん。ただ私の言うことを全て覚えておけ。 このロワで使われている『なりきり』システムの都合上、 ジョーカーとして少なくともテイルズロワは参戦しているはずだ 影の繋ぎ師の傷を回復させていく。 まだだ、まだ足りない!回復では駄目だ、必要なのは圧倒的なほどの力!! くそ、時間が足りない。やはりこの世界は復活を受け入れない。 その事実こそがWIKI管理人の思惑の上を行く一つの答え!! 「いいか、WIKI管理人は、その在り様故に誰よりも、ロワを、書き手を知り尽くしている! この書き手ロワ2に於いても、奴は汝等が書き手としての常識に囚われていることを利用し、 簡単に解除できる首輪を嵌めさせたのだ。勝手に解除困難だと誤解すると踏んでな!!」 影の繋ぎ師の基本の変身体はシャドームーンであり、同時に彼はBLACKRXでもある。 その無茶苦茶な設定が矛盾なく通っている、即ち―― 「故に奴の計画を、このバトルロワイアルを潰したいのなら、 書き手としての常識に囚われるな!奴の目的を書き手として考察したうえで、 奴の裏をかけるよう読み手だけでなく書き手の斜め上を行く行動を行え!! 『なりきり』を逆に利用しろ!完璧になりきって、奴の思惑に収まらない規格外と化せ!」 月の石と太陽の石の同時所持! 今は別々に発動している力をもし一つに纏められればチート度はどれだけ上がることか! 明らかなアンオフィ設定だ。恐らくこの身一つ持っていかれるだろう。 それでも賭ける価値はある。原作の先を行く地点でそれは一つのオリキャラだ。 光太郎としてのなりきりは揺るがずとも、オリキャラへのなりきりは、 原作設定という枷がない限り、本人の思い込み次第でどこまでもパワーアップできる。 そして思い込みに関して、光太郎ほど凄まじいキャラはそうはいまい!! 3:蘇生話での死亡 ちょうどいい。この身も正邪愛憎二つを束ねた進化を司る神にして悪魔のもの! 足りぬとは言わせぬぞ、読み手どもオオオオオオ!! 「ぐううううううううううううううううおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」 うたわれるものが本来の姿を開放し天井をぶち破り咆哮する! 夕刻であったが故に、月は東に日は西に状態になっていた天から、 叫びに応えるかのように陽光と月光が降り注ぎ、 光の中影の繋ぎ師が新生する! 「そして、願わくば、この書き手ロワに、私が愛した人々に、ハッピー、エンド、を……」 うたわれるものが、なりきりの限界を天元突破した反動で、ひび割れ崩れ落ちていく。 だがその表情は、どこか不思議と安らかなものであった。 何故なら彼は最後に希望を生み出せたのだから。無茶を通して道理を蹴っ飛ばす最大のチートを!! 「俺は、俺は!!」 白銀の装甲に覆われた黒きボディが姿を現す。 右手にはリボルケインを、左手にはサタンサーベルを。 腹部に輝くシャインバスクは、太陽だけではなく月の光すら取り込み力と化す。 「太陽は朝を照らし、月は夜を照らし、ライダーは命を照らす! 俺は光の王子、仮面ライダーBLACK SRX!!」 胸の紋章が示すSの文字は、シャドームーンのSか、スーパーのSか、最速のSか。 答えは誰にもわからない。只一つ分かっていることがあるとすれば、 ここに天下無双のチートなヒーローが誕生したということである。 【夕方 F-6】 【影の繋ぎ師@ライダーロワ】 【装備】:サタンサーベル@ライダーロワ、リボルケイン@ライダーロワ 【道具】:カラオケマイク@現実 【所持品】:支給品一式 【状態】:腹部に大ダメージ、全身に切り傷。クライシス帝国への激しい怒り。 【思考・行動】 基本:殺し合いには乗らない 1:どこまでも ぶ っ ち ぎ る ぜ !! 2:他の参加者にディーから聞いた事を伝える 3:熱血王子を倒す 4:逃げたクライシス帝国の手下を見つけて倒す 【備考】 ※変身体が仮面ライダーBLACK SRX@書き手ロワ2に進化しました。 キングストーン二つの融合により更なる可能性を得たかもしれません。 ※RXの全変身系統の能力が二倍以上にアップし、シャドームーンの武器と技も使用可能です。 何より性能差をももろともしないシャドームーンの卓越した戦闘技能を強化されたRXが得たことが一番大きいでしょう。 加えて太陽光・月光の両方を取り込めるようになったので、昼夜問わずぶっちぎれます。 名前からしてスパロボのSRXの技も使用可能かもしれません。詳しい能力・技は以降の書き手にお任せします。 原作設定すらぶっちぎるぜい! ※ついでに首輪が取れちゃいましたが、どこまでもぶっちぎりです。 【ディー@ギャルゲロワ 消滅】 * * * スパイセットを破壊された二人は、すぐさま屋上から撤退を開始した。 ファウードの回復液とボイドの首輪回収には成功したものの、 オーガドライバーには拒絶されたためエロくないゲームとともに置いていくこととなった。 それを遠く見下ろすのは一つの影、派手好き地獄紳士『666』。 スパイセットをハッキングしていたもう一人の人物である。 「マーダー相手に自ら敵視されることも無いと思い、ハッキングで済ませたのだがね」 とは言え破壊されたのならそれで良し。 元々666の目的は情報収集では無く、自身が見つからないようにする為だったのだから。 「ふふふ、しかし私の目に狂いは無かった!プー太くん、感謝するよ! 君のおかげでまた一つネコミミストに試練が訪れる! ああ、悪であれと定められ、自らの拠り所となりうる存在を己が手で殺してしまった彼を前に、 君はどんな苦悩を見せてくれるのだろか。 シャリダムの記憶をを追体験した君ならわかるだろう、熱血王子が抱く苦しみが! それでも許しを求め続ける彼を鋼の意志で殺すか、はたまた揺れ動いた末に手に手に掛けるのか、 なんとしてでも救おうと動くのか。楽しみだ、実にぞくぞくする!」 わざわざ旅の鏡で空間転移に介入し、志を共にできる静かなる~Chain-情~というパートナーまで贈ったのだ。 ネコミミストはきっとこの試練を乗り越え、更なる高みに達してくれるに違いない。 私もぐずぐずしてはいられない。さあ行こうか、孤城の主という一大イベントの引き金を引くために。 光ある所に影はあり。 愛という闇と正義という光、飲み込まれるのは果たしてどちらか? 【夕方/D-4/市街地】 【チーム・エロスノキワミアーッ!?】 【エロスの鐘の煩悩寺@アニロワ2nd】 【状態】:精気・魔力中回復、変身解除 【装備】:エロスの鐘、ミニ・サスペリア 【道具】:支給品一式 、不明支給品(1~3)、ファウードの回復液@アニロワ2、首輪(ボイド@漫画ロワ) 【思考】: 基本:この殺し合いの場を利用して、ギャルゲロワの『予約被りに定評のあるtu4氏』に勝る存在となる 1:エロ師匠とタッグを組んで状況の打開を目指す 2:精気を吸収して回復したい 3:最後にはエロ師匠と再度決着をつける ※容姿はティアナ・ランスター@なのはstsです。 ※ある程度エロパワーは回復しました。 【エロスの鐘】 大人向けデバイス。魔法妖女デザイア・ベルへの変身アイテムでもある。 その音色を聞かせた者が隠し持っている欲望を引き出し、暴走させてしまう。 暴走した欲望からエロスを吸い取ることで相手の精気を自分のものにできる。 【ミニ・サスペリア】 掌サイズのメイドさん。闇のメイド・サスペリア@アニロワ2ndの姿をしている。 魔女っ娘に必要なマスコットキャラで、ご主人様に色々とアドバイスをしてくれる。 【エロ師匠@漫画ロワ】 【装備】:サンライトハート(後期型)@武装練金 カードデッキ(ゾルダ)@ライダーロワ 官能小説 【所持品】:支給品一式×2、マジックペン@文房具、不明支給品(確認済み1~2) 【状態】:お肌の張りやや良、ぱんつはいてない 【思考・行動】 基本:この殺し合いの舞台を利用して、LSの『ボマー』を上回る存在感を獲得する。 1:エロスの鐘の煩悩寺と組んで状況の打開を目指す。 2:エロスを補給して回復を図る 3:バイセクシャルでスペック高い仮面ライダー書き手に未だ関心あり 4:最終的にはエロスの鐘の煩悩寺と決着をつける ※外見と声は銀髪銀眼の津村斗貴子(エロ度200%増)です。無駄にエロいです。何でもエロくします。 ※サンライトハート(後期型)は支給品ではなく自前です。核鉄として心臓の代わりも兼ねています。 ※カードデッキだけはなぜか九分五十五秒しか変身できません。 ※服に若干の返り血 ※ある程度エロパワーは回復しました。 ※下着は『闇のゲーム』の中で消滅しました。だからいま、ぱんつはいてない。 ※お姉さまの遺体の傍に『白猫さんから頑張るあなたへバルサミコ酢の差し入れです。大切に飲んでね』という書置きと共に オーガドライバー(オーガストライザー付属)@ライダーロワ、 PS2ソフト「スーパーロボット大戦OG外伝」&PS2本体が置かれています。 【夕方/F-6/上空】 【派手好き地獄紳士666@LSロワ】 【装備】:ゲート・オブ・バビロン@アニロワ2nd(※特殊仕様)、闇の書@アニロワ1st、 クラールヴィント@アニロワ1st(ネコミミストと同じ物)、バリアジャケット 【所持品】:支給品一式、エリクシール瓶に入ったシャリダムのイケナイ触手汁、 エニグマの紙「漫画キャラバトルロワイアルwiki管理人」 【状態】:闇の書発動、不死者化?、大量の精気(エロパワー)吸収 【外見】:黒いリボンドレス、背中から黒い六翼。長い髪は白く染まり後ろに降ろしている。眼鏡外し。 【思考・行動】 基本:極悪外道になった後、ネコミミストの前に敵として再会。ネコミミスト心から愛してる。 1:病院に向かう。 2:マーダーとして悪行を積む。 2:戦力強化を図る。 3:ネコミミストの前に敵として現れ、最終的に喰われる。 ※ゲート・オブ・バビロンで出せるアイテムをどれも『一応は何とか使いこなせ』ます。 エリクシールと爆薬は使い切りました。 浄玻璃の鏡の回数制限は残り2回。凛の宝石は残り7個。風の矢は残量不明。 懐中時計型航時機『カシオベア』に(原作のように)ヒビが入りました。動作などへの影響は不明です。 ※ゲート・オブ・バビロンで出せる新たに判明した物及び追加された物。 アニロワ1stからディーヴァの剣、ルルゥの斧、マイクロ補聴器、 鳳凰寺風の弓と矢、鳳凰寺風の剣、凛の宝石×10、闇の書。 加えて――マテリアルブレード@テイルズロワ@XXX、クラールヴィント@アニロワ1st@XXX、 不死の酒@アニロワ2nd(既に使用済み?)@XXX。 ※闇の書と融合しているため、その内に言うまでもなく―― ※エロスの鐘の煩悩寺と、エロ師匠の(ついでに大暴れ鉄槌の)精気を吸収しました。 パワーアップしたのは確かですが、そのエロパワーを使いこなせるかどうかはまだ不明です。 影丸の魔力を吸収したため、8割がた使いこなせるようになりました。 ※「漫画キャラバトルロワイアルwiki管理人」は一度だけ秘められた力を使う事が可能です。詳細は不明。自身に関係する事? 時系列は、237話triggerの前です。 238 trigger 投下順に読む 240 集まるヒダネ 237 ―――&Black Joker 時系列順に読む 238 trigger 226 もってかれた!お姉さま 影の繋ぎ師 242 ギャルゲロワのなく頃に 想託し編 223 エロス頂上決戦終幕――そして。 エロスの鐘の煩悩寺 246 蟻地獄な僕たち 223 エロス頂上決戦終幕――そして。 エロ師匠 246 蟻地獄な僕たち 235 意思×支給品=影丸 派手好き地獄紳士666 238 trigger 226 もってかれた!お姉さま152 薔薇のように、萌えキャラにだって棘はあるものさ ディー(GR版最速の人) 242 ギャルゲロワのなく頃に 想託し編
https://w.atwiki.jp/trickart/pages/56.html
800Pと予想 -- (女将) 2010-05-16 20 14 58 1000p -- (午前中) 2010-05-16 21 21 56 950 -- (狐紅。) 2010-05-22 16 11 21 1200pで・w・ -- (アクセロリータ) 2010-07-20 22 25 27 残念ながら全滅ですね・・・おしおき・・ -- (らいけん) 2010-08-26 14 43 51
https://w.atwiki.jp/vermili/pages/1323.html
発言者:機甲巨人(ばかども) 対象者:常識人 余計な一言を言ったパトリシアに報復を仕掛けたアンジェリカのプロレス騒ぎに便乗した機甲巨人(ばかども)の一言。 以下は対戦結果がどうなるかで機甲巨人(ばかども)と博打(ギャンブル)を始めた際のやり取りである。 「ちなみにオレは、あと一分で金髪ちゃんが落ちるに六百ディナール。おまえらは?」 「三十秒に四百ディナール」 「無駄な反撃を試みるに千ディナール」 「おたくはどうよ、終焉吼竜(ニーズホッグ)。何に賭ける?一緒に大穴狙いしようや」 「その前に博打(ギャンブル)をするなよ、こんな時に」 「っていうか、誰一人として助けようとしないわね。こいつら」 そしてKO。完全にパトリシアがダウンした瞬間、どこからか持ってきたのか機甲兵の一人が試合終了のゴングを鳴らした。 憐れな犠牲者(パトリシア)から何やら嫌な音がした気がするものの、聞かなかったことにしておいた。 そして、いい笑顔で掛け金を受け渡し合うジェイス達(ばかども)は、当然もっと見ないことにしておいた。 誰一人としてパティが勝つに賭けない辺りよく分かっている -- 名無しさん (2020-07-25 09 12 07) 大"穴"?(ゴクリ) -- 名無しさん (2020-07-25 10 44 47) 発言者違うと思うんだけどギガースの隊員が言ってたような気がするけど -- 名無しさん (2020-07-25 11 10 32) 発言者修正しました -- 名無しさん (2020-07-25 12 10 49) ありがとう気になっていたから、それはそれとしてギガースの隊員好きなんだけど皆はどう思う? -- 名無しさん (2020-07-25 12 47 21) 自爆戦法笑いながら取ってきたりテロリストのくせに俺に正論言ってきたり、腹パンしてきたりしたんで嫌いです -- 名無しさん (2020-07-25 12 55 43) 惜しいかな彼らが覚醒できればエリュシオンに迎え入れることができただろうに -- 名無しさん (2020-07-25 12 59 51) ……常識人? -- 名無しさん (2020-07-25 17 54 22) ↑さらばだ親友!応、俺の尸を超えていけ!(自爆ブースト) -- 名無しさん (2020-07-25 18 05 17) 常識的なアドラー軍人 -- 名無しさん (2020-07-25 18 13 57) ギガースの皆には向こうで閣下のお説教が待ってるぞ! -- 名無しさん (2020-07-25 18 18 30) ↑ギガース隊員達「やったぜ!最高のご褒美じゃねぇか!」 -- 名無しさん (2020-07-25 18 20 54) 閣下はギガースの人体改造&自爆戦法に思いっきり顔を顰めつつ、「だが彼らは、国のため民のために軍務に身を捧げた誇るべきアドラー軍人だ。俺のような破綻者が彼らを咎める資格がどこにある?」とか考えて苦悩してそう。 -- 名無しさん (2020-07-25 18 35 44) 閣下は良くも悪くも「俺は塵だからこういう生き方してもいいけどお前らは駄目」する所があるからなぁ 神殺しに貢献した功績は讃えつつもそれはそれとしてきっちりお説教すると思う -- 名無しさん (2020-07-25 18 50 31) 閣下の理想は自分1人が地獄駆け巡って他の帝国民(軍すら含む)がニコニコしてることだからな。糞眼鏡はキレた -- 名無しさん (2020-07-25 19 21 54) 「俺がいっちょ一人で突っ走って繁栄勝ち取って来るから皆は何も知らずにそれを受け取ってくれるだけでいいよ!」っていう閣下のスタンスは一般市民にとっては理想そのものなんだよね 「一人の英雄に背負わせるんじゃなくて皆で誰もが幸福になれる未来について考え、共に目指そう!」っていうヘリオスのスタンスは一般市民にとっては「えーそういうかったるいのはそっちでやっといてよ」って感じだろうし -- 名無しさん (2020-07-25 20 05 05) 「優しい優しい先導者よ。どうか我ら疚しい凡愚たちを、汗水垂らし、命を削り、奴隷のように働きながら甘やかしてくれないか」というやつだな。高濱ラインでたびたび言及される、顔の無い民衆の醜悪さ。ギルベルトの思想は色々行き過ぎだけど、決して一顧だにせず切り捨てていいものではないのよな。 -- 名無しさん (2020-07-25 21 22 58) HAHAHA!人間って糞だわ(絶望) -- 名無しさん (2020-07-25 21 26 11) やっぱ糞眼鏡に必要だったのは神座みたいなシステムだったんだよ。絢模様おばさんじゃないけどお前も極楽浄土民にしてやろうかって奴だ -- 名無しさん (2020-07-25 22 18 01) ↑それ、迷惑カップルの掌の上で踊るだけっすよ -- 名無しさん (2020-07-25 22 20 44) 何に賭ける?一緒に尻穴狙いしようや -- 名無しさん (2020-07-25 22 22 20) ギルベルトが座に着けば多分極楽浄土になるけど危うすぎ不便過ぎでダインスレイフ以外の光は使わないと思う -- 名無しさん (2020-07-25 23 30 55) 大衆への対応:機械神「知ったことか!」神祖「そこにいるだけで生産者になれるよ」人奏「過干渉よくない」総統「民が勝手についてくる・・・誇らしいが複雑」 -- 名無しさん (2020-07-26 14 16 14) 糞眼鏡が座を取ったら民の幸福度は2番目に低そう -- 名無しさん (2020-07-26 14 36 31) ↑正義を尊重してるぶん二天より上じゃね? -- 名無しさん (2020-07-26 14 38 31) ↑民の幸福度なら二天と六天は絶頂に近いぞ -- 名無しさん (2020-07-26 14 40 22) 現世に干渉する神座は洗脳がデフォルトなんでちょっと単純比較出来ない -- 名無しさん (2020-07-26 17 33 14) 二天は強ければって注釈がつくけどな。六天は刹那混入してれば満足度高いが完全天狗道はなぁ…… -- 名無しさん (2020-07-26 17 39 42) 1ディナール百円だっけ?やっぱアドラー金持ってんな -- 名無しさん (2020-12-08 16 51 03) 1ディナールは10円。それを踏まえた上で総統がいたころの黄金期アドラーの平均年収は「スラム街や帝都以外の国民までいれた上での平均値」で50万ディナール、つまり500万。そりゃヴァルゼライド総統は喜ばれるわな。 -- 名無しさん (2020-12-08 17 27 59) 名前 コメント
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シオミ p e 属性 雷 コスト 10 ランク B 最終進化 A レベル HP 攻撃 合成exp 10 518 344 277 30 628 543 ? 最大必要exp 4,502 No. 0203 シリーズ シオミ Aスキル サンダーヒール+ 雷属性の味方のHPを小回復(5%) Sスキル 稲妻の魔術 敵全体へ雷属性の小ダメージ(25%/5turn) 売却価格 7,500 進化費用 35,000 進化元 - 進化先 弦楽奏者シオミ(B+) 進化素材 キ1(C+) タ1(C+) ロ1(C+) - 入手方法 クリスタルガチャ 備考